【2026年最新版】1級土木施工管理技士は転職に有利?求人での評価と令和6年度からの受検資格

「1級土木施工管理技士を取れば、今より条件のいい会社に移れるのかな」 「受検資格が変わったと聞いたけれど、自分は第二次検定をいつ受けられるんだろう」

そう迷っていませんか?

結論を先に書くと、1級土木施工管理技士は、土木の施工管理を続ける人にとって、転職で最も効く資格の一つです。大きな工事では、現場に監理技術者を置くことが求められ、1級はその要件を満たす国家資格だからです。求人でも「1級必須」と書かれたものが多く、提示年収の水準も上がります。

一方で、資格だけで現場経験がない場合は、すぐに監理技術者として迎えられるわけではありません。評価されるのは「どんな工事を、どの立場で任されてきたか」とセットになったときです。

この記事では、全国建設研修センターの受検の手引・合格発表資料と、実際の求人をもとに、1級土木施工管理技士が転職でどう評価されるのかを解説します。

結論:1級土木施工管理技士は転職に有利?

結論は「土木の施工管理を続けるなら強く有利。ただし評価の中身は現場経験で決まる」です。あなたがどこに当てはまるか、まず確認してください。

あなたの状況 転職での有利さ 次の一手
土木の現場経験あり
+
1級(第二次検定まで合格)
◎ 監理技術者になれる人材として、1級必須の求人に応募できる 担当した工事の規模と立場を整理して求人を比べる
土木の現場経験あり
+
技士補(第一次検定のみ合格)
○ 技士補を必須・歓迎とする求人があり、第二次検定までの道筋を示せる 第二次検定の受検資格を満たす時期を確認する
土木の現場経験あり
+
資格なし/2級のみ
○ 経験は評価されるが、1級必須の求人には応募できない 第一次検定から受けて技士補を取る
未経験
+
技士補を取得・取得予定
△ 学ぶ意欲と基礎知識の証明にはなるが、決め手ではない 若手・未経験可の施工管理求人から実務経験を積む

令和6年度から、第一次検定は19歳以上なら学歴や実務経験に関係なく受けられるようになりました。一方、1級土木施工管理技士を名乗るには第二次検定の合格が必要で、こちらは合格後の実務経験が条件です。詳しくは次の章で解説します。

1級土木施工管理技士とは?1分でわかる基本情報

1級土木施工管理技士は、建設業法に基づく技術検定(1級土木施工管理技術検定)の第二次検定に合格した人が名乗れる国家資格です。試験は、国土交通大臣の指定を受けた一般財団法人全国建設研修センターが実施しています。

第一次検定に合格すると「1級土木施工管理技士補」、第二次検定に合格すると「1級土木施工管理技士」を名乗れます。

令和8年度(2026年度)試験の概要

項目 内容
実施機関 一般財団法人全国建設研修センター(国土交通大臣指定試験機関)
資格の種類 国家資格(建設業法に基づく技術検定)
申込受付期間 2026年3月23日(月)〜4月6日(月)(インターネット申込)
第一次検定 2026年7月5日(日)/択一式・マークシート
第一次検定の合格発表 2026年8月13日(木)
第二次検定 2026年10月4日(日)13:15〜16:00/記述式
第二次検定の合格発表 2027年1月8日(金)
受検手数料 第一次検定12,000円、第二次検定12,000円(非課税)。インターネット申込は事務手続手数料250円が別に必要
試験地 第一次検定は14地区、第二次検定は13地区(鹿児島は第一次検定のみ)
合格基準 第一次検定:全体の得点60%以上、かつ施工管理法(応用能力)の得点60%以上
第二次検定:得点60%以上

出典:全国建設研修センター 1級土木施工管理技術検定、受検の手引(第一次検定・第二次検定 新受検資格) (2026年10月1日確認)

令和9年度(2027年度)の申込期間・試験日は、2026年10月1日時点で未公表です。受検前に必ず全国建設研修センターの最新の案内を確認してください。

第一次検定は19歳以上なら誰でも受けられる

令和6年度から受検資格が見直され、第一次検定は学歴や実務経験に関係なく、受検する年度の末日までに19歳以上になる人が受けられるようになりました。令和8年度なら、平成20年4月1日以前に生まれた人が対象です。

建設会社に入ったばかりの人や、土木以外の学科を出た人でも、まず第一次検定に合格して技士補になる道が開かれています。

第二次検定は「合格後の実務経験」が条件になった

第二次検定の受検資格は、以前は「学歴ごとに定められた、卒業後の実務経験」でした。令和6年度からの新しい受検資格では、学歴に関係なく、第一次検定などに合格した後の実務経験で判断します。

受検資格の区分(新受検資格) 必要な実務経験
1級第一次検定の合格者 合格後5年以上/または合格後、特定実務経験1年以上を含む3年以上/または合格後、監理技術者補佐としての実務経験1年以上
2級第二次検定の合格者で、1級第一次検定にも合格した人 2級第二次検定合格後5年以上/または2級第二次検定合格後、特定実務経験1年以上を含む3年以上
技術士第二次試験の合格者(建設部門など指定の部門) 合格後5年以上/または合格後、特定実務経験1年以上を含む3年以上

ここでいう特定実務経験とは、請負金額4,500万円(税込)以上の建設工事で、監理技術者または主任技術者の指導のもとで行った(または自分がその立場で行った)土木施工管理の経験です。発注者側の職員としての経験などは含まれません。監理技術者補佐は、1級第一次検定の合格後に、主任技術者の資格を持ったうえで監理技術者を補佐する技術者として現場に専任で置かれた経験に限られ、単なる手伝いは含まれません。

2級土木施工管理技士(第二次検定まで合格)を持っている人は、2級合格後の実務経験が条件を満たしていれば、同じ年度に1級の第一次検定と第二次検定を続けて受けることもできます。令和8年度の場合、5年以上のルートは令和2年度までの2級合格者、特定実務経験を含む3年以上のルートは令和4年度までの2級合格者が対象でした。

出典:受検の手引(第二次検定のみ 新受検資格)、受検の手引(第一次検定・第二次検定 新受検資格)

令和10年度までは旧受検資格でも受けられる

制度改正の経過措置として、令和6年度から令和10年度までの5年間は、第二次検定を旧受検資格でも受検できます。旧受検資格は、学歴・指定学科ごとに卒業後の実務経験年数を定め、そのうち1年以上の指導監督的実務経験(現場代理人・主任技術者・工事主任などの立場で、工事の技術面を指導・監督した経験)を求めるものです。

たとえば、第一次検定に合格する前から土木の現場で長く働いてきた人は、旧受検資格のほうが早く第二次検定を受けられる場合があります。どちらで申し込むかは申込後に変えられないので、旧受検資格の受検の手引で年数を確かめてから選びましょう。

合格率は第一次検定が約4〜5割、第二次検定が約3〜4割

年度 第一次検定(受検者数/合格率) 第二次検定(受検者数/合格率)
令和5年度(2023年度) ― ―/33.2%
令和6年度(2024年度) ― 27,220人/41.2%
令和7年度(2025年度) 47,715人/43.1% 24,667人/38.9%
令和8年度(2026年度) 50,012人/49.8% 2027年1月8日発表予定

出典:令和8年度 第一次検定 合格者の発表、令和7年度 第二次検定 合格者の発表(令和7年度の第一次検定の合格率は、同資料に載る受検者47,715人・合格者20,547人から計算)

第一次検定に受かっても、第二次検定では受検者の半数以上が不合格になっています。第一次検定と第二次検定の両方を突破した人だけが名乗れることが、求人で評価される理由の一つです。

転職で1級土木施工管理技士が評価される理由

監理技術者として現場に置ける人材だから

建設業法では、一定規模以上の工事を下請に出す元請会社は、現場に監理技術者を置かなければなりません。1級土木施工管理技士は、土木一式工事などで監理技術者になれる国家資格の一つです(実際に監理技術者として現場に就くには、監理技術者資格者証の交付を受けるなどの手続きも必要です)。

会社から見ると、1級を持つ技術者が何人いるかで、受けられる工事の数と規模が決まります。公共工事の入札で使われる経営事項審査でも、技術者の資格は評価の対象です。1級土木施工管理技士は、会社の受注力そのものに関わる資格なので、求人で必須条件や手当の対象になりやすいのです。

「1級必須」の求人は提示年収が高い

施工管理の求人サイトを運営する株式会社レクリーが、自社サイトに掲載中の土木施工管理の正社員求人1,653件(2026年9月1日時点)を集計した調査では、次の結果でした。

  • 1級土木施工管理技士が必須の求人は454件(27.5%)
  • 提示年収(求人票の下限)の中央値は、1級必須が500万円、2級必須(1級不要)と必須資格なしがともに450万円
  • 下限650万円以上の求人の割合は、1級必須が13.4%、必須資格なしが3.7%

出典:1級土木施工管理技士が必須の求人は中央値500万円(株式会社レクリー/PR TIMES、2026年9月29日)

これは1社のサイトに載った求人の「提示条件」で、資格保有者の実際の年収ではありません。それでも、1級を条件にしている会社ほど、高い水準の条件を出している傾向は読み取れます。

資格手当の対象になる

1級土木施工管理技士を資格手当の対象にしている会社は多く、金額は会社ごとに違います。実際の募集要項では、次のような記載がありました。

  • 鳥飼建設(佐賀県):1級土木施工管理技士を応募条件とする中途の土木施工の募集で、保有資格に応じた資格手当が月8,000〜16,000円
  • 株木建設:新卒採用の募集要項で、一級土木施工管理技士の資格手当が月15,000円
  • 大和土建工業(新潟県):1級土木施工管理技士補を必須とする土木技術者の募集で、資格手当月1万〜4万円、技術者手当月1万〜5万円(資格保持者は給与面で優遇と記載)

手当の名前も「資格手当」「技術者手当」「現場手当」と分かれていることがあります。月1万円の手当でも年12万円なので、受検手数料(第一次・第二次で計24,000円)は1年目で十分に回収できます。

1級土木施工管理技士が転職で有利にならないケース

ここまで読むと強い資格に見えますが、有利にならないケースも正直にお伝えします。

(1)土木・建設と関係のない仕事に移る場合

評価されるのは、建設会社、専門工事会社、建設コンサルタント、発注者支援業務の会社など、土木工事に関わる仕事です。業界の外では、資格名を見ても仕事の中身が伝わりにくく、資格手当の対象にもなりません。

(2)資格はあっても現場で任された範囲が狭い場合

1級必須の求人の多くは、監理技術者や現場代理人として工事をまとめることを期待しています。加和太建設(静岡県三島市)の土木施工管理の募集のように、1級土木施工管理技士に加えて「現場代理人の経験」を必須にしている求人もあります。資格はあっても、ずっと補助的な立場だった場合は、経験者と同じ評価を得るのは難しくなります。

(3)技士補のまま止まっている場合

第一次検定だけの合格者は「1級土木施工管理技士補」で、単独で監理技術者にはなれません。監理技術者補佐として置かれるには、主任技術者になれる資格(2級土木施工管理技士など)も必要です。技士補を「1級を持っている」と書くと、面接で食い違いが出ます。履歴書には正式な名称で書きましょう。

とはいえ、これは「取っても意味がない」という話ではありません。現場経験とセットで見せれば、応募できる求人の幅と提示される条件が大きく変わる資格だということです。次の章で、タイプ別の活かし方を見ていきます。

【タイプ別】あなたの場合、1級土木施工管理技士は武器になる?

土木の現場経験者は、監理技術者として任される工事が広がる

もっとも有利になるのがこのタイプです。道路・橋梁・河川・上下水道・造成などの現場で施工管理をしてきた人が1級を取ると、監理技術者として大きな工事の責任者を任せられる人材として見られます。

評価されやすいポイントは次の通りです。

  • 請負金額の大きい工事や、下請を多く使う元請の工事で監理技術者になれる
  • 公共工事の入札で会社の評価につながる技術者として数えられる
  • 資格手当・技術者手当の対象になる

一方で、今の会社に1級を持つ人が多く、取得しても役割や給与がほとんど変わらないという声もあります。その場合は、1級の技術者を必要としている会社へ移るのも選択肢です。

1級の技術者がどれくらい足りていないか、入社後にどの規模の工事を任されるかは、求人票だけでは見分けにくいものです。土木・施工管理に詳しい転職エージェントなら、手当の額や担当する工事の種類、現場の人数まで確認してから応募できます。

2級土木施工管理技士を持つ人は、1級で応募できる求人が増える

2級は主任技術者として現場を担当できる資格ですが、監理技術者が必要な工事は任せられません。1級必須の求人には応募できないため、2級から1級に上がると、応募できる求人と任される工事の規模が一段広がります。

2級第二次検定に合格してからの実務経験が条件を満たしていれば、1級の第一次検定と第二次検定を同じ年度に受けられます。まずは自分の合格年度と、その後に担当した工事の請負金額・立場を書き出し、どの受検資格で申し込めるかを確認しましょう。

若手・未経験の人は、技士補を取って経験を積む土台にする

令和6年度からは、19歳以上なら第一次検定を受けて技士補になれます。大和土建工業の募集のように1級土木施工管理技士補を必須にした求人もあり、技士補は「1級に向けて勉強を始めている人」という証明になります。

ただし、技士補だけで経験者と同じ評価を得るのは難しく、第二次検定に進むには合格後の実務経験が欠かせません。未経験から入る場合は、資格取得を支援してくれる会社や、若手を現場で育てる体制がある会社を選ぶと、第二次検定までの道のりが短くなります。

1級土木施工管理技士を活かせる仕事と年収の目安

仕事 主な内容 資格の効き方 求人の記載例
地域の建設会社の土木施工管理 道路・橋梁・河川・上下水道などの公共工事の施工管理 ◎ 監理技術者・現場代理人として必須条件になりやすい 加和太建設:1級必須+現場代理人経験、想定年収410万〜800万円
官公庁工事の監理技術者 監理技術者として工事全体の工程・品質・安全・原価を管理 ◎ 業務内容と直結 鳥飼建設:1級必須・実務10年以上、月給30万〜45万円+資格手当
若手の土木技術者 先輩の監理技術者のもとで施工管理を学ぶ ○ 技士補で応募でき、1級取得で手当が増える 大和土建工業:技士補必須、月給26万〜36万円+各種手当
建設コンサルタント・発注者支援 設計・積算・工事の監督補助、発注者側の書類確認 ○ 施工の知識の証明になる 会社・業務内容により幅がある

出典:各社の採用ページ・求人掲載ページ(2026年10月1日確認)。年収・月給は会社・地域・経験・残業代の扱いで大きく変わります。

鳥飼建設の募集は佐賀県の勤務で、仕事内容に「監理技術者として、土木施工管理職を担当」とあり、道路・高速道路・造成・上下水道・シールド工事などの官公庁工事が中心です。加和太建設は静岡県三島市の勤務で、工程管理・品質管理・原価管理・安全管理のほか、発注者や近隣との調整、後輩の育成も仕事に含まれます。

あわせて取得すると強い資格

技術士(建設部門)

技術士第二次試験(建設部門など)の合格者は、合格後の実務経験で1級土木施工管理技術検定の第二次検定を受けられます。逆に、1級土木施工管理技士として施工の経験を積んだ人が技術士を目指すと、建設コンサルタントや発注者支援の仕事で評価が上がります。

測量士

起工測量や出来形管理など、土木の現場では測量の知識を使う場面が多くあります。ドローンや3次元測量を使う工事が増えるなかで、施工管理と測量の両方がわかる技術者は重宝されます。

コンクリート技士

日本コンクリート工学会の民間資格です。コンクリートの配合・打込み・養生・品質管理の知識を示せるため、橋梁や構造物の多い工事で、品質管理を任される場面で役立ちます。

1級土木施工管理技士に合格するための勉強法

第一次検定は「施工管理法(応用能力)」の基準点に注意する

第一次検定は択一式のマークシートで、令和8年度は必須問題40問と選択問題30問の計70問を解答し、全体で60%(42問)以上の正解が必要でした。さらに、施工管理法(応用能力)の15問で60%(9問)以上という基準も別にあります。

独学でつまずきやすいのは次の2点です。

  • 選択問題の範囲が広い
    土工・コンクリート・基礎・河川・道路・トンネルなど、工種ごとに問題が並びます。自分の現場と関係の薄い分野まで全部を深く覚えようとすると時間が足りなくなるので、得点しやすい分野を決めて選びます
  • 応用能力の基準点で落ちる
    全体で60%を超えても、応用能力で9問に届かなければ不合格です。工程表の読み方や品質管理図など、施工管理法の問題は過去問で解き方を固めておきましょう

全国建設研修センターは、試験問題と正答番号を試験後1年間、ホームページで公表しています。まずは直近の問題で、どの分野を選ぶかを決めるところから始めるのが近道です。

第二次検定は「書く項目」を先に決めておく

第二次検定はすべて記述式で、試験時間は13時15分〜16時00分の165分です。令和7年度の試験では、問題1〜3の3問が全員解答、問題4〜7から2問、問題8〜11から2問を選び、合計7問を解答する構成でした。選択問題は、指定より多く解答すると減点されます。

とくに注意したいのが問題1の施工経験記述です。自分が経験した工事について、工事概要と、品質管理などの設問を書きます。令和7年度の試験問題には、工事概要や設問1が無記載の場合は不合格になると明記されていました。

  • 経験した工事を1〜2件選び、工事名・発注者・工期・工種・数量・自分の立場を正確に書けるようにしておく
  • 品質管理・安全管理・工程管理・環境対策などのテーマごとに、「課題→検討した内容→実施した対応」の順で書く材料を用意しておく
  • 土工・コンクリート・安全対策などの記述は、問題を見てから考えるのではなく、答案に入れる項目を事前に覚えておく

全国建設研修センターは第二次検定の問題を公表していますが、解答は公表していません。直前期は、テーマごとに「答案に何を入れるか」を一巡しておくと、本番で書く内容に迷う時間を減らせます。

1級土木施工管理技士を活かして転職を成功させる進め方

資格が評価される求人を探す

求人検索では「1級土木施工管理技士」だけでなく、「監理技術者」「現場代理人」「公共工事」「発注者支援」などの言葉でも探してみましょう。「1級必須」の求人と「技士補可」「2級以上」の求人では、任される立場がまったく違います。求人票の仕事内容に、監理技術者として配置するのか、補佐から始めるのかが書かれているかを確認します。

職務経歴書で資格と経験をつなげる

「1級土木施工管理技士 取得」と書くだけでは伝わりません。担当した工事ごとに、工種・請負金額の規模・工期・自分の立場(監理技術者、主任技術者、現場代理人、担当技術者)・管理した内容を書き出しましょう。「請負金額◯億円の道路改良工事で監理技術者として、下請5社の工程調整と出来形管理を担当した」のように書くと、採用側はどの規模の現場を任せられるかを判断できます。

転職エージェントを味方につける

ここまでのステップを1人で進めるのは、現場を抱えながらだとかなり大変です。そして何より、1級土木施工管理技士を持っている人ほど、転職エージェントを使う価値があります。

理由はシンプルで、1級の価値は「どの規模の工事を任せられるか」で決まり、それは求人票だけでは比べられないからです。

転職エージェントを使うメリットは?

求人探しから応募、企業とのやり取りまで、相談できることは主に5つあります。対応範囲はサービスによって異なります。

年収や資格手当の条件を相談できる

「資格手当と技術者手当はいくらか」「監理技術者として配置されたら手当は変わるか」と、応募者が自分から切り出すのは気が引けるものです。エージェントは企業との間に入り、あなたの代わりに条件を交渉してくれます。

「1級を持ち、監理技術者として道路改良工事をまとめた経験がある」という強みを、企業が評価しやすい形で伝えてくれるので、同じ経歴でも提示される年収が変わることがあります。

希望に合う求人を紹介してもらえる

「公共工事を中心にしたい」「転勤のない地域の会社がいい」「休日をきちんと取りたい」。希望を伝えるだけで、条件に合う求人を選んで紹介してくれます。一般には公開されていない非公開求人を紹介してもらえることもあり、自分で探すだけでは出会えない選択肢が増えます。

入社前に職場の実情を確認できる

入社後すぐに監理技術者として現場を持つのか、1人で何現場を担当するのか、残業や休日出勤はどれくらいか。入社してから「思っていたのと違った」とならないよう、応募前に確認できます。

書類や面接の対策をしてもらえる

担当した工事を職務経歴書にどう書けば評価されるか、面接で施工管理の実績をどう伝えればいいかを、建設業界を知る担当者がアドバイスしてくれます。

面接の日程調整を任せられる

面接の日程調整や企業とのやり取りを代わりにしてくれるので、現場を続けながらでもスムーズに転職活動ができます。

さらに、これらはすべて無料です。エージェントは採用が決まったときに企業から報酬を受け取る仕組みなので、求職者がお金を払うことはありません。

こんな人は、まず相談だけでもしてみてください

  • 1級を取ったのに、今の会社では手当も役割も変わらない
  • 担当現場が多すぎて、休日が取れない
  • 公共工事や大きな工事に関わりたい
  • 転勤や長期出張を減らしたい
  • 転職するかはまだ決めていないが、自分の市場価値を知りたい

1つでも当てはまるなら、エージェントに相談してみましょう。あなたの経験と1級の資格なら、どれくらいの年収の求人があるのか質問し、答えてもらうだけでも価値があります。

どの転職エージェントが自分に合う?

転職エージェント タイプ 特徴 向いている人
施工管理求人.com(公式サイト・新しいタブで開きます) 特化型(施工管理) 土木・建築・電気・管工事の施工管理求人を扱う、建設業界専門の転職支援 土木の施工管理を続けながら条件を上げたい人
建設転職ナビ(公式サイト・新しいタブで開きます) 特化型(建設・不動産) 建設・不動産業界に特化し、業界に詳しいコンサルタントが求人を提案 施工会社のほか、コンサルタントや発注者支援も比べたい人
リクルートエージェント(公式サイト・新しいタブで開きます) 総合型 非公開求人を含む幅広い求人から紹介 建設業界以外の選択肢も含めて比べたい人

迷ったら、施工管理に特化した1社と総合型1社の、2社に登録するのがおすすめです。紹介される求人を比べることで、自分の市場価値がより正確にわかります。

よくある質問

1級土木施工管理技士は意味ない資格ですか?

土木の施工管理を続ける人にとっては、監理技術者になれる国家資格として、必須条件や資格手当の対象になることが多い資格です。土木と関係のない仕事へ移る場合は評価されにくく、現場での経験とセットで見せることで価値が出ます。

実務経験がなくても受検できますか?

令和6年度から、第一次検定は19歳以上なら実務経験がなくても受検できます。合格すると1級土木施工管理技士補を名乗れます。1級土木施工管理技士になるための第二次検定は、第一次検定などの合格後の実務経験が必要です。

2級を持っていなくても1級を受けられますか?

受けられます。1級の第一次検定に合格し、その後に所定の実務経験(5年以上、特定実務経験1年以上を含む3年以上、または監理技術者補佐として1年以上)を積めば、第二次検定を受検できます。令和10年度までは、学歴ごとの実務経験で判断する旧受検資格を選ぶこともできます。

資格手当はいくらくらいですか?

会社により大きく異なります。募集要項では、一級土木施工管理技士に月15,000円(新卒採用)、保有資格に応じて月8,000〜16,000円、月1万〜4万円といった記載がありました。技術者手当や現場手当が別に付く会社もあるため、応募前に手当の名前と金額を確認しましょう。

第二次検定は独学で合格できますか?

独学でも合格は可能ですが、施工経験記述は自分の工事をもとに書くため、事前に書く材料を整理しておく必要があります。テーマごとに答案に入れる項目を確認しておくと、本番で迷いにくくなります。直前ノートもご活用ください。

まとめ:あなたの次の一手

1級土木施工管理技士は、土木の施工管理を続ける人にとって、監理技術者として大きな工事を任せられることを示す国家資格です。1級必須の求人は提示年収の水準も高く、資格手当の対象にもなります。一方で、評価の中身は「どの規模の工事を、どの立場で任されてきたか」で決まります。

令和6年度からは、19歳以上なら誰でも第一次検定から挑戦でき、第二次検定は合格後の実務経験で受けられるようになりました。あなたの状況に合わせて、次の一手を選んでください。

参考

執筆・編集

資格転職ノート編集部企画・執筆・更新

企画から執筆・更新まで一人で行っています。