資格×転職
PRG検定は転職に有利?E資格との違いと活かせる人・活かせない人
「G検定を取れば、AIを扱う仕事への転職で有利になるのかな」 「エンジニアではない自分が受けても、意味があるのか不安」
そう迷っていませんか?
結論を先に書くと、G検定は、営業・企画・管理などの実務経験にAIの知識を足して、AIやDXを扱う仕事へ移りたい人には、応募条件に書かれて評価される資格です。求人では「歓迎条件」や「AIの基礎知識はG検定レベル」という物差しとして使われています。
一方で、資格だけでAIの仕事に就く決め手にはなりにくいのも事実です。受験資格がなく、合格率は約8割。AIを実際に組み込む力まで問う試験でもないため、確認した求人の多くは、G検定とは別に数年分の実務経験を求めていました。
この記事では、主催団体の公表データと実際の求人をもとに、G検定が転職でどう評価されるのかを解説します。なお、エンジニア向けのE資格とは別の試験です。違いは基本情報の章で整理します。
結論:G検定は転職に有利?
結論は「経験と組み合わせると有利、資格単体では弱い」です。あなたがどこに当てはまるか、まず確認してください。
| あなたの状況 | 転職での有利さ | 次の一手 |
|---|---|---|
| 営業・企画・管理などの実務経験あり + G検定あり |
◎ AIを扱う職種で「AIの話が通じる人」と見てもらいやすい | 歓迎条件にG検定が出る求人(IT営業、社内DX推進、事業企画)を探す |
| ITエンジニア・データ分析の経験あり + G検定あり |
△ 補足にとどまる。評価されるのは担当した開発・分析の実績 | 実績を書く。実装力を示すならE資格を検討する |
| 実務経験なし + G検定あり (または取得予定) |
△ 基礎知識の証明にはなるが決め手ではない | AIを使って仕事を変えた小さな実績を作り、未経験から応募できる求人に出す |
G検定は受験資格に制限がなく、学生や異業種の社会人も受けられます。そのぶん「持っている」だけでは差がつきにくく、何の経験と組み合わせて見せるかが評価を分けます。詳しくは次の章から解説します。
G検定とは?1分でわかる基本情報
G検定は、一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が実施する検定試験です。正式名称は「JDLA Deep Learning for GENERAL」。ディープラーニングの基礎知識を持ち、適切な活用方針を決めて事業に活かす能力や知識があるかを検定します。AI・ディープラーニングに関わるすべての人が受験対象で、AIを作る人だけの試験ではありません。
試験の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主催 | 一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA) |
| 受験資格 | 制限なし |
| 出題形式 | 知識問題(多肢選択式)145問程度 |
| 試験時間 | オンライン試験(自宅受験)100分/会場試験120分 |
| 出題範囲 | 公式シラバス(技術分野と法律・倫理分野の2分野、10の項目) |
| 受験料 | 一般13,200円・学生5,500円(税込)。オンライン試験のみ、前回の受験から2年以内の再受験は半額、AI For Everyoneの修了証で30%引き |
| 申込方法 | オンライン試験は受験チケット(有効期間1年)を買い、受験回を予約する。会場試験は受験者専用サイトで会場と日程を選ぶ |
| 試験日程 | 2026年第6回:オンライン試験のみ。11月6日(金)16:00〜17:40/7日(土)13:00〜14:40(個人の申込は10月29日まで) 2027年第1回:オンライン試験は1月16日(土)13:00〜(申込は2026年11月13日〜2027年1月8日)、会場試験は1月15日(金)〜17日(日) 2027年第2回:オンライン試験のみ。3月5日(金)16:00〜/3月6日(土)13:00〜 |
| 合否の通知 | 試験の2〜3週間程度後に、受験サイトに登録したメールアドレスへ届く |
| 合格基準 | 非公開(公式Q&Aに「合格ラインおよび得点については開示しておりません」とある) |
| 合格後 | 合格証書、オープンバッジ、DX推進パスポート、合格者コミュニティ「CDLE」への参加 |
出典:JDLA G検定とは、JDLA G検定のよくある質問、2027年の年間開催スケジュール、2026年第6回の受験申込開始 (2026年10月1日確認) ※オンライン試験と会場試験は申込の仕組みが別で、申込後に方式の変更・振替はできません。受験前に必ず公式の最新案内を確認してください。
出題範囲は2分野・10項目。改訂後のシラバスが今の基準
公式シラバスは、技術分野と法律・倫理分野の2分野で、合わせて10の項目に分かれています。
- 技術分野(8項目):人工知能とは/人工知能をめぐる動向/機械学習の概要/ディープラーニングの概要/ディープラーニングの要素技術/ディープラーニングの応用例/AIの社会実装に向けて/AIに必要な数理・統計知識
- 法律・倫理分野(2項目):AIに関する法律と契約/AI倫理・AIガバナンス
シラバスは2024年11月の回から改訂されています。JDLAは、基盤モデルや言語モデルなど生成AIに必要な技術を加え、法律・倫理は利活用する人が理解しておくべきポイントを明確にしたと説明しています。出題数も改定されてきたため、古い体験談に書かれた問題数や時間配分は、今の試験には当てはまりません。
出典:「G検定」シラバス改訂および公式テキスト第3版刊行のお知らせ|JDLA、JDLA G検定とは(2026年10月1日確認)
直近の合格率は約77%。会場試験のほうが低い
| 回 | オンライン試験 | 会場試験 |
|---|---|---|
| 2026年第1回 | 78.77% | 実施なし |
| 2026年第2回 | 78.83% | 64.83% |
| 2026年第3回 | 85.02% | 70.29% |
| 2026年第4回 | 83.08% | 実施なし |
| 2026年第5回 | 79.93% | 62.56% |
出典:「2026年 第5回 G検定」開催結果|JDLA(2026年10月1日確認)
2026年第5回は、オンラインと会場を合わせて14,908人が受験し、11,475人が合格(合格率76.97%)しました。累計では234,669人が受験し、168,037人が合格しています。会場試験の合格率が低い回が続いていますが、JDLAはその理由を示していません。
E資格との違い
名前が似ているE資格は、同じJDLAが実施する別の試験です。
| 項目 | G検定 | E資格 |
|---|---|---|
| 認定する内容 | ディープラーニングの基礎知識を持ち、事業に活用する能力・知識 | ディープラーニングの理論を理解し、適切な手法を選んで実装する能力・知識 |
| 受験資格 | 制限なし | JDLA認定プログラムを試験日の過去2年以内に修了していること |
| 試験 | 145問程度・オンライン100分/会場120分 | 100問程度・120分・指定会場で受験 |
| 受験料(一般) | 13,200円 | 33,000円 |
出典:JDLA E資格とは(2026年10月1日確認)
G検定は「AIで何ができて、何を決めるか」を扱う知識の試験、E資格は「AIをどう実装するか」を扱うエンジニア向けの試験です。AIを使う側の営業・企画・管理の人はG検定から、AIを作る側のエンジニアはE資格も視野に入れる、という使い分けになります。
転職でG検定が評価される理由
求人では「歓迎条件」「選択式の必須条件」「基礎知識の物差し」として書かれる
マイナビ転職(首都圏版)で、東京都の求人を「G検定」で検索すると、272件が表示されました(2026年10月1日時点。同じ募集が複数の経路で重複して出るため、募集の数は件数より少なくなります)。求人名を職種で大まかに分けると、AI・データ・開発系のエンジニア職が約半数、コンサルタントやプロジェクトマネージャーが約2割、営業や社内の企画・推進職が1割ほどでした。
資格名の書かれ方は、次の3通りに分かれます。
- 歓迎条件:NTTデータのAIビジネスソリューション営業は「E検定、G検定などAIに関する資格」を歓迎します。ベリサーブのITソリューション営業は「PMP、G検定、応用情報技術者」、KDDIエンジニアリングの事業企画は「生成AIパスポート又はG検定(JDLA)」、リコーリースのIR担当は歓迎資格として「G検定」などを挙げています。
- 選択式の必須条件:アイ・エス・ビーのデータサイエンティスト・AI職は、必須条件を「G検定取得済み」「データサイエンティスト協会のDS検定(リテラシーレベル)取得済み」「AIに関する業務経験が1年以上」のいずれかとしています。ただし、これとは別にプログラミングなどの開発経験も求めています。
- 基礎知識の物差し:インフォメーション・ディベロプメントのAIコンサルタントは、必須経験として「G検定レベルのAIに関する基礎知識」を挙げています。KDDIテクノロジーのAIプロジェクトマネージャーは「AIの基礎知識(G検定相当)」とプロジェクトマネジメント経験2年以上を求めています。
つまり企業は、G検定という資格そのものより、「G検定で測れる程度のAI知識は前提」と考えている場合があります。資格があれば、その前提を満たすことを一言で示せます。
出典:マイナビ転職の求人(NTTデータ、ベリサーブ、KDDIエンジニアリング、リコーリース、アイ・エス・ビー、インフォメーション・ディベロプメント、KDDIテクノロジー)、検索結果はマイナビ転職「G検定」東京都(2026年10月1日確認)
資格手当や報奨金を設けている会社がある
G検定を社内の制度で後押ししている会社もあります。
- GMOメディア:G検定の取得者に毎月10,000円を、ITパスポートの取得者に毎月5,000円を、給与に上乗せする「リスキリング支援制度」を設けています。JDLAの事例記事では、G検定の取得率が4月末時点で約40%まで増えたと紹介されています。
- コンピュータマネジメント:資格手当を等級に分けており、G検定は基本情報技術者試験や統計検定2級と同じレベル2(月5,000円)です。ITパスポート試験はレベル1(月3,000円)、E資格はレベル3(月10,000円)です。
- ワイドテック:入社後に対象資格へ合格した社員に報奨金を支給します。G検定は60,000円(一時金)で、毎年7月に見直す一覧に載っています。
- デジタルキューブ:2024年版の見直しで、G検定とE資格を月額の資格手当の対象に加えました。
手当や報奨金は会社ごとの制度で、すべての会社にあるわけではありません。応募先の募集要項や採用ページで、対象資格に入っているかを確認してください。
出典:GMOメディアの取り組み|JDLA、資格手当|コンピュータマネジメント、資格取得支援制度|ワイドテック、資格手当の見直し(2024年版)|デジタルキューブ(2026年10月1日確認)
合格者は、情報システム部門だけでなく営業や企画にも広がっている
2026年第5回の合格者の内訳を見ると、職種は「情報システム・システム企画」が23.60%で最多ですが、「営業・販売」が15.99%、「研究・開発」が13.80%、「企画・調査・マーケティング」が7.95%と続きます。役職は一般社員・職員が55.98%、係長・主任クラスが16.57%、課長クラスが13.27%です。AIの基礎知識を学ぶ人が、技術部門以外にも広がっていることがうかがえます。
出典:「2026年 第5回 G検定」開催結果|JDLA(2026年10月1日確認)
G検定が転職で有利にならないケース
ここまで読むと頼もしい資格に見えますが、有利にならないケースも正直にお伝えします。
(1)資格だけで、実務経験が条件の職種に応募する場合
資格名が書かれた求人でも、必須条件には別の経験が並びます。NTTデータのAIビジネスソリューション営業はITソリューション営業3年以上、ベリサーブのITソリューション営業はIT法人営業5年以上、日立産業制御ソリューションズのデータサイエンティストはデータ分析の業務経験5年以上が必須です。G検定は「あれば歓迎」「知識の目安」にとどまり、経験の代わりにはなりません。
別の行動として、応募したい求人の必須条件を先に読み、今の経験で満たせるものから選びましょう。
(2)開発や分析の職で、実装力を示したい場合
G検定は知識問題の多肢選択式で、プログラムを書く力やモデルを作る力は問われません。AI開発やデータ分析の職では、企業が見たいのは担当した開発・分析の実績です。実装できることを資格で示すなら、JDLAのE資格が対応する試験です。
別の行動として、担当したデータの規模、使った手法、改善した指標を職務経歴書に書きましょう。
(3)資格を取ることが目的になっている場合
G検定は累計で168,037人が合格している試験で、直近の合格率も約8割です。取得者が多いぶん、資格名だけでは他の応募者と差がつきません。JDLAは、技術の進歩が速いことを理由に、合格後の資格証明に実施年を付けています。取っただけで止まらず、その後に何を学び、何に使ったかを足すことが大切です。
別の行動として、G検定の学習で学んだ内容を使って、仕事で何を変えたかを書きましょう。次の章で、タイプ別に具体例を見ていきます。
出典:マイナビ転職の求人(NTTデータ)、同(ベリサーブ)、同(日立産業制御ソリューションズ)、JDLA G検定のよくある質問(2026年10月1日確認)
【タイプ別】あなたの場合、G検定は武器になる?
営業・企画・管理の経験者は、AIを扱う部署や職種への足がかりになる
もっとも有利になるのがこのタイプです。確認できた求人には、非エンジニアの経験を前提にAIを扱う仕事がありました。
- 大塚商会のDX推進担当:営業部門のDXを進めるため、AIを活用した業務改革を企画・推進する仕事です。必須は法人営業またはマーケティングの経験3年以上と、データ分析スキル(仮説検証)。「統計検定、E資格、G検定、データサイエンティスト検定なども所持されていると良い」とあります。
- NTTデータのAIビジネスソリューション営業:必須はITソリューション営業の経験3年以上です。
- リコーリースのIR担当と、KDDIエンジニアリングの事業企画(採算管理・業務改革/DX推進):必須条件はIR・財務、または採算管理などの経験で、G検定は歓迎資格の側です。
共通するのは、営業・マーケティング・財務などの経験が主役で、G検定は「AIの話が通じる人」だと示す補助になっている点です。今の経験を、AIの活用が進む部署や業界で使う転職と相性がよい資格です。
ただ、募集要項だけでは、配属後にAIの企画を任されるのか、既存業務の担当が中心なのかは分かりにくいものです。AI・DXの仕事に詳しい転職エージェントなら、応募前に仕事の中身まで確認できます。
ITエンジニア・データ分析の経験者は、G検定より担当実績が先に見られる
すでにシステム開発やデータ分析に携わっている人にとって、G検定は知識の目安にすぎません。日立産業制御ソリューションズのデータサイエンティストは、必須としてデータ分析の業務経験5年以上と基本情報技術者程度の知識に加え、「G検定もしくは統計検定2級相当の知識」を挙げています。G検定は、統計検定と並ぶ選択肢の1つです。
応募書類では、扱ったデータ、使った手法、成果を具体的に書くほうが効果的です。資格を足すなら、実装力を示せるE資格や、統計の力を示せる統計検定2級のほうが、評価につながる場面が多いでしょう。
実務経験がない人は、G検定に「仕事でAIを使った実績」を足して応募する
確認した求人の範囲では、「未経験歓迎」と明記したうえでG検定を条件に挙げた求人は見つかりませんでした。一方で、基礎知識の証明として働く例はあります。
- インフォメーション・ディベロプメントのAIコンサルタントは、必須経験が「G検定レベルのAIに関する基礎知識」と「高いコミュニケーション能力と自発的な行動力」で、経験年数の指定は書かれていません。AI導入のコンサルティングに加え、AIの研修資料づくりやワークショップの運営も担当します。研修の講師経験や教育資料の作成経験は歓迎条件です。
- 三菱電機システムサービスの社内SEは、必須条件の補足として「実務未経験でも、AIの根本原理を理解し(G検定等)、自ら技術を習得する意欲がある方も歓迎」と書いています。
そこで、応募の前に「今の仕事でAIを使って何を変えたか」を1つ作りましょう。たとえば、社内の問い合わせ対応に生成AIを使い、回答の下書きにかかる時間を記録する、会議メモの要約手順を作ってチームで共有する、などです。G検定の法律・倫理の知識があれば、社外秘や個人情報を入力しないためのルールまで書けます。
出典:マイナビ転職の求人(大塚商会、NTTデータ、リコーリース、KDDIエンジニアリング、日立産業制御ソリューションズ、インフォメーション・ディベロプメント、三菱電機システムサービス)(2026年10月1日確認)
G検定を活かせる仕事と年収の目安
| 仕事 | 主な内容 | G検定の位置づけ | 年収の目安(求人記載) |
|---|---|---|---|
| 社内のDX推進 | 営業部門などの業務をAIで変える企画・推進 | 営業・マーケの経験3年以上が必須。G検定ほかは所持していると良い(大塚商会) | 500万〜700万円程度 |
| IT営業(AIソリューション) | AI・アナリティクス領域の提案営業 | ITソリューション営業3年以上が必須。G検定などは歓迎(NTTデータ) | 700万〜1,100万円 |
| 事業企画・IR | 採算管理、投資家向け広報 | 経験が必須条件。G検定は歓迎資格(KDDIエンジニアリング、リコーリース) | 531万〜773万円/500万〜800万円 |
| AIコンサルタント・AIプロジェクトマネージャー | AI導入の提案、研修、プロジェクト管理 | 「G検定レベル(相当)」の基礎知識が必須(インフォメーション・ディベロプメント、KDDIテクノロジー) | 500万〜700万円/600万〜875万円程度 |
| データサイエンティスト・AI職 | データ分析、AIの開発 | G検定は必須条件の選択肢の1つ。開発・分析の経験も必要(アイ・エス・ビー、日立産業制御ソリューションズ) | 470万〜700万円/430万〜800万円 |
出典:上記のマイナビ転職の求人ページ(KDDIテクノロジー、アイ・エス・ビーを含む)。2026年10月1日確認。年収は求人に記載された幅で、勤務地・経験・年齢で変わります。G検定の保有者の平均年収ではありません。
あわせて取得すると強い資格
DS検定(リテラシーレベル)・ITパスポート試験
G検定の合格者は、デジタルリテラシー協議会の「DX推進パスポート」を発行できます。対象は「ITパスポート試験」「DS検定 リテラシーレベル」「G検定」の3試験で、合格した試験が1つなら「DX推進パスポート1」、2つなら「2」、3つなら「3」のバッジを発行できます。ITの基礎、データ活用の基礎、AIの基礎という3つの土台がそろうため、DX推進の職場でチームの一員として動ける人だと示しやすくなります。
統計検定
G検定の出題範囲には「AIに必要な数理・統計知識」の項目があり、機械学習の仕組みを理解するための土台になります。データ分析の職では、求人が「G検定もしくは統計検定2級相当」と並べて書く例があり、手当の等級表でも2級はG検定と同じレベルに置かれています。分析の仕事に進むなら、併記すると評価が重なります。
基本情報技術者試験
システムの仕組みや開発の基礎を問う試験です。日立産業制御ソリューションズの必須条件に「基本情報技術者程度のシステム開発知識」があり、KDDIエンジニアリングの事業企画も基本情報技術者試験以上を歓迎しています。AIの知識(G検定)にシステムの知識が加わると、IT部門やベンダーと話せる範囲が広がります。
E資格
AIを実装する側に進みたい人向けです。受験にはJDLA認定プログラムの修了が必要で、受験料もG検定の約2.5倍です。まずG検定で全体像をつかみ、開発や分析の職を目指すと決めてから検討するのが現実的です。
出典:JDLA G検定とは(DX推進パスポート)、資格手当|コンピュータマネジメント、各求人ページ(2026年10月1日確認)
G検定に最短で合格するには
公式の例題と公式テキストで、出題範囲を一周する
JDLAは、シラバスの項目ごとに過去の出題を載せた例題・過去問のページを公開しています。まずここで、4つの選択肢から選ぶ本番の形式を確認しましょう。教材は、シラバス改訂に合わせて発売された公式テキスト第3版(翔泳社、2024年5月発売)が基準になります。
学習時間の目安として、2025年第5回の合格者へのアンケート(有効回答158人)では、受験までの学習時間は「30〜50時間」が最多で25.3%、次いで「15〜30時間」が21.5%、「50〜70時間」が18.4%でした。
独学でつまずきやすい点は、次の3つです。
- 1問に使える時間が短い
オンライン試験は100分で145問程度。単純に割ると1問あたり約40秒です。用語の違いを迷わず判断できる状態にしておかないと、時間が足りなくなります - 法律・倫理が手薄になりやすい
シラバスには、個人情報保護法、著作権法、特許法、不正競争防止法、独占禁止法、AI開発委託契約、AIサービス提供契約などが並びます。技術分野の勉強を中心にしていると、後回しになりやすい範囲です - 数理・統計の基礎を忘れている
公式サイトの合格者体験談にも、高校数学の知識を思い出すのに時間がかかったという声があります
改訂前の問題集やブログは、範囲が今のシラバスと違います。教材を選ぶときは、改訂後のシラバスに対応しているかを確認しましょう。
出典:JDLA G検定の例題・過去問、JDLA G検定の学習方法・試験対策、シラバス改訂および公式テキスト第3版刊行のお知らせ(2026年10月1日確認)
直前期は○×で、似た用語の取り違えをつぶす
試験前の1〜2か月は、新しい教材に手を広げるより、次の順で仕上げるのが効率的です。
- 公式の例題・過去問で、4択の形式と時間配分に慣れる
- 弱いAIと強いAI、CNNとRNNのように、似た用語の取り違えを洗い出す
- 迷った論点だけをテキストに戻って確認する
noteの直前対策問題集は、G検定シラバスをもとにした○×300問です。公式シラバスの項目順に全10章へ整理し、300問すべてに正解の○×、ポイント、根拠にしたシラバスの項目名が付いています。×の問題には、問題文のどこが誤りで、正しくはどうかを示す「ここが違う」も付きます。1問10秒程度で判断できるため、300問を1周して、あいまいなまま残っている項目を洗い出せます。
この問題集は、学んだ知識を直前に点検するためのものです。入門の解説書ではないため、初めて学ぶ人はまず公式テキストで全体をつかんでから使いましょう。本番の4択形式の練習は、公式の例題・過去問と併用してください。
G検定を活かして転職を成功させる進め方
AI・DXを扱う求人を探す
「G検定」で検索するだけでなく、「AI 企画」「DX推進」「生成AI 推進」「AIソリューション 営業」など、仕事内容の言葉でも探しましょう。検索結果の件数は、資格名が条件に書かれた求人の数とは限りません。リクルートエージェントで「G検定」と検索すると1,000件以上と表示されますが、検索結果の1ページ目に並んだ求人109件の本文を開いたところ、「G検定」と書かれていたのは日本ディープラーニング協会自身の求人1件だけでした(2026年10月1日確認)。
求人を開いたら、G検定が必須条件・歓迎条件・「G検定レベル」のどれで書かれているか、そして必須の実務経験が何年かを確認します。年収だけで選ばず、配属後に任される仕事が企画なのか、開発なのかも見ておきましょう。
職務経歴書で資格と経験をつなげる
「G検定 合格」と書くだけでは、何ができるのかが伝わりません。JDLAの案内では、名刺などに「JDLA Deep Learning for GENERAL 2026 #2 合格者」のように、年と回を入れた表記が例として紹介されています。年号なしの合格認証ロゴは配布されないため、いつの回に合格したかまで書きましょう。
そのうえで、学んだ知識を使った場面を具体的に書きます。「営業部門の週次報告の要約に生成AIを使い、顧客名を入力しないルールを作ってチームに共有した。作業時間が1件あたり何分減ったかを記録した」のように、何を調べ、何を変え、どう測ったかまで書くと、採用担当者が入社後の動きを想像できます。
転職エージェントを味方につける
ここまでのステップを1人で進めるのは、仕事をしながらだとかなり大変です。そして何より、G検定を持っている人ほど、転職エージェントを使う価値があります。
理由はシンプルで、同じ「AI・DX」の求人でも、企画を任されるのか、既存業務の担当なのかが求人票だけでは見分けにくく、必須の経験年数も会社ごとに違うからです。
転職エージェントを使うメリットは?
求人探しから応募、企業とのやり取りまで、相談できることは主に5つあります。対応範囲はサービスによって異なります。
年収や働き方の条件を相談できる
確認した求人は、年収500万円から1,000万円台の経験者採用が中心でした。今の経験と資格で、どの年収帯の求人に届くのかを、応募する前に聞けます。「年収を下げたくない」「リモートで働きたい」といった条件は、自分から企業に切り出しにくいものですが、エージェントに伝えれば企業との間に入って確認・交渉してもらえます。
希望に合う求人を紹介してもらえる
「営業の経験を活かしてAIの提案に関わりたい」「実務経験はないが、AIの仕事に挑戦したい」。希望と経験を伝えるだけで、条件に合う求人を選んで紹介してもらえます。一般には公開されていない非公開求人を紹介してもらえることもあり、自分で探すだけでは出会えない選択肢が増えます。
入社前に職場の実情を確認できる
AIを扱うと書かれた職種でも、実際に任されるのは企画なのか、既存システムの運用なのかは会社によって違います。配属先の人数、使っているAIツール、必須の経験年数の見方などを、応募前に確認できます。
書類や面接の対策をしてもらえる
G検定と実務経験を職務経歴書にどうつなげれば評価されるか、面接で「AIを仕事でどう使いたいか」をどう話せばよいかを、IT職の採用を知る担当者がアドバイスしてくれます。
面接の日程調整を任せられる
面接の日程調整や企業とのやり取りを代わりにしてくれるので、今の仕事を続けながらでも転職活動を進められます。
さらに、これらはすべて無料です。エージェントは採用が決まったときに企業から報酬を受け取る仕組みなので、求職者がお金を払うことはありません。
こんな人は、まず相談だけでもしてみてください
- G検定を取ったが、今の経験で応募できるAI・DXの求人がわからない
- 営業や企画の経験を活かして、AIを扱う部署に移りたい
- 必須の経験年数が高い求人ばかりで、どこから手を付けるか迷っている
- 資格手当や評価制度が、今の会社では整っていない
- 転職するかはまだ決めていないが、自分の市場価値を知りたい
1つでも当てはまるなら、エージェントに相談してみましょう。あなたの経験とG検定で応募できる求人がどれくらいあるのか質問し、答えてもらうだけでも価値があります。
どの転職エージェントが自分に合う?
| 転職エージェント | タイプ | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| マイナビ転職ITエージェント(公式サイト・新しいタブで開きます) | 特化型(IT・Web) | IT・Webエンジニアの転職を熟知した専任アドバイザーが担当。未経験から目指せる求人の紹介にも対応し、書類添削・面接対策・日程調整・条件交渉を代行 | AI・データ分析・社内SEなど、IT職への転職を考えている人 |
| リクルートエージェント(公式サイト・新しいタブで開きます) | 総合型 | 公開求人に加え、一般には載っていない非公開求人も多数。書類添削・面接対策・業界や企業の情報提供に対応し、面接の日程調整・条件交渉も代行 | 営業・企画・管理の経験を活かし、DX推進や事業企画など、IT以外の職種も含めて広く比べたい人 |
迷ったら、IT特化型と総合型を1社ずつ、2社に登録するのがおすすめです。紹介される求人を比べることで、自分の市場価値がより正確にわかります。
出典:マイナビ転職ITエージェント、リクルートエージェント(2026年10月1日確認)
よくある質問
- G検定は意味ない資格ですか?
資格だけでAIの仕事に就ける試験ではありませんが、営業・企画・管理などの経験がある人が、AIやDXを扱う職種へ移るときには意味があります。求人では歓迎条件や「G検定レベルの基礎知識」という物差しとして書かれ、会社によっては資格手当や報奨金の対象にもなっています。
- 文系や未経験でも、独学で合格できますか?
受験資格に制限はなく、直近の合格率は約8割です。合格者へのアンケートでは、学習時間は30〜50時間が最多でした。技術分野に加えて、法律・倫理と数理・統計も出題されるので、公式テキストで範囲を一周してから例題・過去問に進みましょう。直前期の総仕上げには、直前ノートもご活用ください。
- G検定とE資格は、どちらを先に受ければいいですか?
多くの人はG検定が先です。G検定は受験資格がなく、AIの全体像と活用の考え方を学べます。E資格は、JDLA認定プログラムを修了した人が受けられる、実装力を認定する試験です。AIの開発や分析の職を目指すと決めてから検討しましょう。
- 合格点は何点ですか?
JDLAは合格ラインと得点を公開していません。公表されているのは回ごとの合格率で、2026年第5回は全体で76.97%でした。点数の目安を示す民間サイトもありますが、公式の数値ではありません。
- オンライン試験と会場試験は、どちらを選べばいいですか?
同じ資格として扱われ、違いは自宅で受けるか会場で受けるかです。試験時間はオンラインが100分、会場が120分で、会場試験には再受験の半額などの割引がありません。会場試験の合格率が低い回が続いていますが、公式は理由を示していません。申込後に方式の変更はできないため、自宅の通信環境や集中しやすさで選びましょう。
- 合格後に更新は必要ですか?
確認できた範囲では、公式ページに更新手続きの案内はありません。ただし、JDLAはディープラーニングが日進月歩の技術であることを理由に、合格後の資格証明に実施年を付けています。職務経歴書には合格した回まで書き、取得後の学びも添えておくと伝わりやすくなります。
まとめ:あなたの次の一手
G検定は、営業・企画・管理などの経験があり、AIやDXを扱う仕事へ移りたい人にとって、「AIの話が通じる人」だと示せる資格です。一方で、受験資格がなく合格率も高いため、資格単体で採用が決まるわけではありません。求人では、必須の実務経験とセットで書かれています。
迷っているなら、気になる求人の必須条件を先に読み、経験が足りているかを確認しましょう。取得するなら、公式の例題と公式テキストで範囲をつかみ、直前期に○×で用語の取り違えをつぶします。取得済みなら、合格した回と、AIを使って仕事を変えた実績を職務経歴書に並べましょう。
参考