気象大学校学生採用試験とは?受験資格・試験内容・倍率と、入校後の給与・卒業後の気象庁での仕事

「気象大学校は、給料をもらいながら気象の勉強ができると聞いたけれど、本当なのかな」
「受験資格も試験の中身も分からない。社会人になってからでも受けられるのかな」

そう迷っていませんか?

結論を先に書くと、気象大学校学生採用試験は、高校を卒業して間もない人が、授業料なしで、給与を受けながら4年間気象を学び、卒業後に気象庁で働くための試験です。気象庁の幹部候補生を育てる人事院の採用試験で、民間の大学の入学試験とは仕組みが違います。

一方で、高校卒業から2年を超えた社会人は受験できません。転職先として選ぶ試験ではないため、この記事では、受験資格・試験の中身・入校後の生活・卒業後の仕事を人事院と気象大学校の公式資料から整理し、社会人の方には気象庁の別の入口も紹介します。

結論:気象大学校学生採用試験は受ける価値がある?

結論は「気象や地震・防災の仕事に就きたい高校生には大きな選択肢。社会人の転職先としては使えない」です。今の状況と照らし合わせてみてください。

あなたの状況 受ける価値 次の一手
高校3年生、または高校を卒業して2年以内
+
気象・地震・防災の仕事に関心がある
◎ 授業料なしで、給与を受けながら学び、卒業後は気象庁で働ける 数学・物理・英語の準備を始め、次の受験案内で日程を確認する
高校卒業から2年を超えた社会人 × 受験資格がない 気象庁の経験者採用など、別の入口を調べる
気象予報士の資格を取りたい △ この試験の目的ではない 気象予報士試験を直接受ける

気象大学校に入ることは、転職ではなく「入学と採用が同時に決まる」進路です。入校すると国家公務員として働く前提で学ぶため、気象庁以外の進路をまだ考えたい人は、受験の前に卒業後の仕事まで読んでおくと安心です。

気象大学校学生採用試験とは?1分でわかる基本情報

気象大学校は、千葉県柏市にある気象庁の学校です。入るには、人事院が実施する気象大学校学生採用試験(高等学校卒業程度)に合格し、採用される必要があります。採用されると国家公務員として給与を受けながら、4年間の教育を受けたあと、気象庁本庁や全国の気象台などに配属されます。

2026年度(令和8年度)試験の概要

項目 内容
主催 人事院・気象庁
試験の程度 高等学校卒業程度(国家公務員の採用試験)
受験資格 高校・中等教育学校の卒業から2年を経過していない人、または2027年3月までの卒業見込みの人など(詳細は次の見出し)
採用予定数 約7名(6月10日現在の見込み。変動することがある)
申込 インターネットのみ。2026年8月20日(木)9:00〜9月7日(月)受信有効。「事前登録」と「申込み」の2段階
受験料 なし
第1次試験 2026年10月24日(土)・25日(日)。試験地は札幌・仙台・東京・新潟・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・鹿児島・那覇の11市都から1つ選ぶ
第1次試験の合格発表 2026年12月4日(金)9:00
第2次試験 2026年12月11日(金)。試験地は札幌・仙台・東京・大阪・福岡・那覇から選ぶ
最終合格発表 2027年1月14日(木)9:00
入校 2027年4月

出典:2026年度 気象大学校学生採用試験 受験案内(人事院・気象庁)、気象大学校学生採用試験|国家公務員試験採用情報NAVI、学生採用|気象大学校 (2026年10月3日確認) ※次の年度の受験案内は、確認日時点で公表されていません。気象大学校のQ&Aでは、募集要項は例年6月ごろに人事院のホームページで公開され、気象大学校のサイトにも掲示されると案内しています。受験前に必ず最新の受験案内を確認してください。

受験できるのは、高校卒業から2年以内の人

受験資格は、年齢の数字ではなく、卒業からの年数で決まります。受験案内に書かれている資格は次の3つです。

  • 高校または中等教育学校を卒業した日の翌日から2年を経過していない人、または2027年3月までに卒業見込みの人(2026年4月1日時点で判定)
  • 高等専門学校の第3学年の課程を修了して2年を経過していない人、または修了見込みの人
  • 高校卒業認定試験に合格して2年を経過していない人など、人事院が高校卒業と同等の資格があると認める人

このほか、日本の国籍がない人、国家公務員法で国家公務員になれない人は受験できません。気象大学校のガイドにも、卒業見込みの高校3年生のほか、浪人生は2浪まで受験できると書かれています。

倍率は、受験者の約4人に1人が最終合格

年度 申込者 受験者 第1次試験の合格者 最終合格者 受験者÷最終合格者
2024年度 332人 269人 83人 66人 4.1倍
2025年度 296人 230人 79人 62人 3.7倍

2026年度の申込者は285人です。試験はこれからのため、結果は公表されていません。

出典:2025年度国家公務員採用試験実施状況(人事院)、2024年度国家公務員採用試験実施状況(人事院)、2026年度国家公務員採用試験実施状況(人事院・2026年10月2日付) (2026年10月3日確認)

最終合格者の数は、採用予定数よりかなり多くなります。気象大学校のQ&Aによると、合格者は過去の実績をもとに採用予定数のおおむね3倍にしてあり、1月に合格を発表したあと、3月の国立大学の合格発表を待ってから、合格者に入学の意思を最終確認します。国立大学の結果を見てから決められる日程です。実際の入学者数は、令和7年度が19名、令和6年度が16名、令和5年度が8名でした。

出典:Q&A|気象大学校(2026年10月3日確認)

気象大学校学生採用試験の試験内容と合格の決まり方

第1次試験は2日間。数学・物理・英語の学科が中心

第1次試験は、1日目に学科試験(多肢選択式)と作文試験、2日目に基礎能力試験(多肢選択式)と学科試験(記述式)を受けます。

日 試験種目 題数・時間 内容 配点比率
10月24日(土) 学科試験(多肢選択式) 39題・3時間 数学13題・英語13題・物理13題 3/12
10月24日(土) 作文試験 1題・50分 文章による表現力、課題に対する理解力 合否の判定のみ
10月25日(日) 基礎能力試験(多肢選択式) 40題・1時間30分 知能分野20題(文章理解7・課題処理7・数的処理4・資料解釈2)、知識分野20題(自然科学5・人文科学8・社会科学6・情報1) 3/12
10月25日(日) 学科試験(記述式) 数学2〜5題、英語2〜3題、物理2〜5題。各1時間20分 数学・英語・物理の記述 6/12(各科目2/12)

出題範囲は、学科試験(多肢選択式)が数学Ⅰ・Ⅱ・A(図形の性質、場合の数と確率)・B(数列、統計的な推測)・C(ベクトル、平面上の曲線と複素数平面)、英語コミュニケーションⅠ・Ⅱ、物理基礎・物理です。記述式の数学だけは、これに数学Ⅲが加わります。題数は出題予定数です。

作文試験は点数にならず、第1次試験の合格者だけが評定されます。評定の結果は最終合格者の決定に反映されます。

出典:2026年度 受験案内(人事院・気象庁)(2ページの表。2026年10月3日確認)

第2次試験は、面接と身体検査

第2次試験は人物試験(個別面接)と身体検査です。面接の参考にするため、性格検査も行われます。身体検査は、主に胸部疾患(胸部エックス線撮影を含む)と一般内科系の検査で、どちらも合否の判定のみで点数にはなりません。人事院のページでは、第1次試験の合格発表と同じ12月4日から、面接カードをダウンロードできると案内されています。

合格は「標準点の合計」と「足切りの基準点」で決まる

第1次試験の合格者は、基礎能力試験、学科試験(多肢選択式)、学科試験(記述式)の3つの成績で決まります。点数は素点ではなく、試験種目ごとの平均点とばらつきから換算した「標準点」です。全部の種目が平均的なら、合計はおよそ500点になります。

ただし、基準点に1つでも届かない試験種目があると、ほかの成績にかかわらず不合格です。基準点は、基礎能力試験が原則として満点の30%、学科試験(多肢選択式)が16点、学科試験(記述式)は個別に定められます。

人事院は、前年度の合格点と平均点を公表しています。

試験種目 満点 基準点 平均点
基礎能力試験(多肢選択式) 40点 12点 27.078点
学科試験(多肢選択式) 39点 16点 24.504点
学科試験(記述式)数学 200点 70点 89.456点
学科試験(記述式)英語 200点 70点 99.034点
学科試験(記述式)物理 200点 70点 101.097点

2025年度の合格点は、第1次試験が標準点の合計559点、最終合格が566点でした。この点数は毎年変わります。

出典:2026年度 合格者の決定方法(人事院)、2025年度 合格点及び平均点等一覧(人事院) (2026年10月3日確認)

合格して入校すると、生活と進路はどう変わる?

給与を受けながら、入学金・授業料なしで学べる

気象大学校学生は、国家公務員として給与が支給されます。受験案内に書かれた採用当初の額は、月216,324円です。行政職俸給表(一)の1級5号俸で、気象大学校(柏市)に入校する場合の地域手当を含んだ額です。扶養手当などの諸手当のほか、期末手当・勤勉手当(ボーナス)が1年間に俸給等の約4.65月分支給されます。

気象大学校の案内には、入学金と授業料は必要なく、教科書代と食費は自己負担と書かれています。受験料も無料です。

出典:2026年度 受験案内(人事院・気象庁)(4ページ)、気象大学校ガイド(気象庁・沖縄気象台掲載)、Q&A|気象大学校 (2026年10月3日確認。気象大学校ガイドは、卒業見込みの年を令和8年3月と記した前年度向けの版です)

柏市の寮で、4年間学ぶ

生活は原則として寮です。コロナ感染拡大以降は一人部屋になっています。平日8時30分から17時15分の勤務時間を除けば、寮生の行動に特別な制限はなく、土日の帰省も自由です。国家公務員として給与が支給される身分のため、アルバイトは禁じられています。年次休暇は年20日、夏季休暇は3日です。

学ぶ内容は、大学設置基準に準じた「教育課程」と、気象業務の基礎を実習と講義で学ぶ「特修課程」の2本立てです。教育課程には、数学・物理学・情報科学・化学などの基礎科目と、気象学・地震火山学・地球環境科学などの専門科目があります。特修課程には、気象業務論、防災行政論、観測実習、職場実習などがあります。卒業には、教育課程で151単位以上、特修課程で500時間以上の履修が必要で、卒業すると学士(理学)の学位が得られます。学生の定員は60名です。

出典:教育課程概要|気象大学校、Q&A|気象大学校 (2026年10月3日確認)

卒業後は気象庁の技術系職員として、観測・予報・防災・研究の仕事に就く

卒業すると、気象庁本庁や地方気象台などに配属され、気象、地震・火山、海洋などの観測、予報、防災、調査、技術開発の仕事に就きます。気象大学校のQ&Aでは、一部の学生は本庁で勤務し、大半はまず全国の地方気象台で技術系職員として勤務すると説明しています。最近は、地方で数年勤務したあと、管区気象台や気象庁本庁で勤務する例が一般的です。気象研究所で研究をしている卒業生も少なくありません。

その後は、本庁や管区気象台で気象行政の企画・立案、各省庁との協議・調整、より高度な調査や研究の仕事に進みます。世界気象機関(WMO)や南極観測隊で活躍する卒業生もいます。卒業生の声のページには、地方気象台を経験したあと、衛星データを数値予報に使う仕事に長く関わった人や、気象研究所で台風の研究をしている人の体験が載っています。

出典:卒業後の進路|気象大学校、Q&A|気象大学校 (2026年10月3日確認)

民間の大学とどう違う?

比べる点 気象大学校 一般の大学
入る方法 人事院の採用試験(高校卒業程度)に合格して採用される 大学ごとの入学試験を受ける
身分 国家公務員(気象大学校学生)で、給与が支給される 学生
学費 入学金・授業料なし。教科書代・食費は自己負担 一般に入学金・授業料が必要
学ぶ分野 気象学・地震火山学・地球環境科学が専門。基礎は物理と数学 学部・学科で選ぶ
生活 原則入寮。アルバイトは禁止 大学・学部による
卒業後 気象庁の技術系職員として配属される 就職活動や進学で自分で決める
学位 学士(理学) 学部による

気象大学校は、文部科学省所管の学校ではなく、国土交通省設置法に基づいて設立された国土交通省所管の学校です。そのため「大学」ではなく「大学校」と呼ばれますが、教育内容は文部科学省の大学設置基準に準拠しています。

比べるときに押さえておきたい点が3つあります。1つ目は、卒業後に就職活動をしなくてよい代わりに、進路が気象庁の仕事に絞られることです。卒業生は原則として気象庁の職場で働き続けると、卒業生の声に書かれています。2つ目は、大学院がないことです。気象庁に配属されたあとに、人事院の行政官国内研究員制度や行政官長期在外研究員制度、自己啓発休業などで国内外の大学院に学ぶことはできます。一方、卒業後に進路を変えて一般の大学の大学院へ進む場合は、気象庁を退職することになります。3つ目は、入学の時点で専門分野が決まることです。迷う人は、毎年8月上旬に開かれるオープンキャンパスで、授業や施設を見てから受験を決めるとよいでしょう。

出典:Q&A|気象大学校、卒業後の進路|気象大学校、気象大学校ガイド (2026年10月3日確認)

気象予報士との関係は?

気象予報士は、誰でも受けられる別の国家試験

気象予報士は、気象業務法に基づく資格です。気象庁長官の許可を受けて気象などの予報業務を行う事業者は、予想を気象予報士に行わせなければなりません。気象予報士試験は、気象業務支援センターが実施し、受験資格に制限はありません。学科試験は「予報業務に関する一般知識」と「専門知識」の2科目(多肢選択式)、実技試験は記述式です。直近の第65回(2026年1月)は、受験者3,932人、合格者208人、合格率5.3%でした。第1回から第65回までの平均は約5.5%です。

出典:気象予報士試験 試験案内(気象業務支援センター・令和8年度第1回)、気象予報士試験 実施状況(気象業務支援センター) (2026年10月3日確認)

気象予報士は入学の試験で有利にならず、卒業しても資格がもらえるわけではない

気象大学校のQ&Aには、「入学の際に有利な資格はありますか」という質問に、「特にありません。気象予報士や英検の資格なども特に考慮されません」と答えています。

逆に、気象大学校を卒業しても、気象予報士になるには試験に合格して、気象庁へ登録申請をする必要があります。気象予報士試験には、気象業務に関する業務経歴があれば学科試験の全部または一部が免除される制度があります。ただし、免除の表で気象大学校の課程として挙がっているのは、研修部技術科の観測測器課程や予報課程などで、学生採用で入る4年間の課程(大学部)は載っていません。免除は、課程と業務経歴(予報業務3年以上、観測業務3年以上など)の両方を満たす人が対象です。大学部の卒業がこの表に当たるかどうかは、試験案内からは読み取れないため、免除を使いたい場合は気象業務支援センターに確認してください。

出典:Q&A|気象大学校、気象予報士試験 試験案内(9章 業務経歴による免除の詳細) (2026年10月3日確認)

高校卒業から2年を超えた社会人は、気象庁を目指せる?

気象大学校には入れませんが、気象庁には社会人経験を使う入口があります。

気象庁経験者採用試験(係長級(技術))が、社会人向けの入口

気象庁は、経験者採用試験(係長級(技術))を毎年実施しています。2026年度の募集では、2027年4月採用(時期は相談)の予定で約30名を募集しています。今年度から、受験資格の条件だった大学等での理系科目の履修が廃止され、職務経験を重視する募集に変わりました。

受験資格は、2026年4月1日時点で、大学等(短期大学を除く)を卒業した日、または大学院の課程等を修了した日のうち最も古い日から8年を経過していることです。そのうえで、次のいずれかの知識や経験があることが求められます。

  • 気象または海洋に関する知識
  • 地震、津波または火山に関する知識
  • 気象・海洋、または地震・津波・火山の分野の技術開発に関する知識
  • 地方公共団体などの防災に関する知識
  • 情報システムの開発・管理に関する知識
  • 気象・海洋、または地震・津波・火山に関する情報の利活用やデータ解析に関する知識
  • 電波・無線通信技術に関する知識
  • 深層学習などAIを活用した技術開発に関する知識

2026年度は、申込期間が7月27日〜8月17日、第1次試験が10月4日、最終合格発表が12月23日でした。採用実績は、令和4年度から令和8年度までの5年間で、13名・17名・10名・14名・12名です。

出典:気象庁経験者採用試験(係長級(技術))の実施について(気象庁・令和8年7月1日)、気象庁経験者採用試験(係長級(技術))関連|気象庁 (2026年10月3日確認)

気象庁の職員募集の案内には、このほかに国家一般職(大卒程度)試験の官庁訪問などが載っています。気象大学校のような「学びながら採用される」仕組みはなく、大学や大学院の卒業後に働き始める入口です。

出典:気象庁職員募集・気象大学校案内|沖縄気象台(2026年10月3日確認)

気象大学校学生採用試験の勉強法

数学・物理・英語の記述式が、配点の半分を占める

配点比率は、基礎能力試験が3/12、学科試験(多肢選択式)が3/12、学科試験(記述式)が6/12です。数学・物理・英語の3科目に絞ると、多肢選択式と記述式を合わせて、配点全体の4分の3を占めます。基礎能力試験で点を取っても、学科試験(多肢選択式)か、記述式のどれか1科目が基準点に届かなければ不合格です。

2025年度の平均点を満点で割ると、基礎能力試験は約68%、学科試験(多肢選択式)は約63%、記述式は数学が約45%、英語が約50%、物理が約51%です。多肢選択式に比べて、記述式は平均が低くなっています。記述式は、複数の評定者が評定した結果を換算した点が使われます。答えだけでなく、式を立てて答えにたどり着く手順を、自分で書き切る練習が必要です。

数学と物理は、式を立てて答えを出す計算練習を重ねる

つまずきやすいのは次の3点です。

  • 数学の範囲が広い
    多肢選択式でも数学Ⅰ・Ⅱ・A・B・Cが出る。記述式では数学Ⅲも加わる。分野ごとに、公式を使って自分で計算を最後までやり切る練習をして土台を固める
  • 物理は、問題文の数値から式を立てて単位つきの答えを出す
    力学・熱・波動・電気・磁気・原子まで広い。計算問題を分野別に解き、立式でつまずく分野を見つける
  • 英語は、多肢選択式と記述式で問われ方が違う
    多肢選択式は13題を3時間の学科試験のなかで解く。記述式は別の1時間20分で、2〜3題を書く

基礎能力試験は、40題を90分で解く時間配分を身につける

基礎能力試験は40題を90分で解くため、1題あたり平均2分15秒です。知能分野(文章理解・課題処理・数的処理・資料解釈)が20題、知識分野(自然科学・人文科学・社会科学・情報)が20題です。数的処理や資料解釈で時間を使いすぎると、後半の知識分野を落ち着いて解けません。基準点は満点の約30%(40題なら12点)なので、苦手な分野を無理に完璧にするより、解く順番を決めて時間内に終わらせる練習を優先します。

作文は、50分で1題を書き切る練習をする

作文試験は1題50分で、点数はつかず、合否の判定に使われます。第1次試験の合格者だけが評定されるため、まず第1次試験で基準点を超えることが先です。そのうえで、課題を読み取り、自分の考えを筋道立てて書く練習を続けます。教材の想定課題は、科学技術・情報社会、自然・気象・防災、社会・公共性、コミュニケーション・人間関係、経験・成長・価値観の5つのテーマに分かれています。

過去の問題は人事院が公開している

人事院は、2023年度から2025年度までの気象大学校学生採用試験の問題を、基礎能力試験、学科試験(多肢選択式・記述式の数学・英語・物理)、作文試験のすべてについて公開しています。まず1年分を、本番と同じ時間で解いて、どの種目で時間が足りなくなるかを確認します。当年度の多肢選択式の正答番号も、試験の最終日の翌日(2026年度は10月26日)から約1週間、人事院のページに掲載されます。

出典:過去の試験問題|国家公務員試験採用情報NAVI、気象大学校学生採用試験|国家公務員試験採用情報NAVI (2026年10月3日確認)

目的に合わせて教材を選ぶ

直前ノートでは、2026年度の受験案内に合わせた第1次試験の教材を5冊用意しています。どの教材も、noteのページで問題サンプルを確認できます。

5冊は、気象大学校学生 第1次 完全対策マガジンにまとめて収録されています。年度が変わるときは、新しい受験案内で出題範囲や題数が変わっていないかを確認してから使ってください。

\目的に合う教材を選べる/

よくある質問

社会人や、大学を出てからでも受験できますか?

受験資格は、高校・中等教育学校を卒業した日の翌日から2年を経過していない人(または卒業見込みの人)などです。高校卒業から2年を超えた社会人は、受験できません。社会人の方は、気象庁の経験者採用試験(大学卒業後の職務経験が8年以上など)や国家一般職(大卒程度)試験を確認してください。

気象予報士や英検の資格を持っていると、有利になりますか?

気象大学校のQ&Aでは、入学の際に有利な資格は「特にありません。気象予報士や英検の資格なども特に考慮されません」としています。

受験料や学費はかかりますか?

受験料は無料です。入学金と授業料も必要なく、国家公務員として給与が支給されます。教科書代と食費は自己負担です。

地学を勉強していなくても、授業についていけますか?

気象大学校のQ&Aでは、気象学・地震学・火山学を基礎から教えるため、予備知識は必要ないとしています。むしろ、地球科学を物理学の一分野として教えるため、物理と数学の学力が必要だと説明しています。

気象大学校を卒業すると、気象予報士になれますか?

気象予報士になるには、気象予報士試験に合格して、気象庁に登録申請をする必要があります。業務経歴による学科試験の免除はありますが、学生採用で入る大学部の卒業が免除の対象に当たるかどうかは、試験案内の表からは読み取れません。気象業務支援センターに確認してください。

卒業後に気象庁を辞めて、別の道に進むこともできますか?

気象大学校の案内で確認できるのは、卒業後に一般の大学の大学院へ進む場合は気象庁を退職することになる、という点です。卒業生の声には、卒業生は原則として気象庁の職場で働き続けるとあります。気象庁を辞めた場合の扱いは、受験案内にもQ&Aにも書かれていません。気になる場合は、出願の前に気象大学校へ問い合わせてください。

まとめ:あなたの次の一手

気象大学校学生採用試験は、高校を卒業して間もない人が、授業料なしで、給与を受けながら気象を学び、卒業後に気象庁で働くための採用試験です。合否は、数学・物理・英語の学科が中心で、記述式が配点の半分を占めます。第1次試験の基準点に1つでも届かない種目があると不合格になるため、特定の科目に偏らない準備が必要です。社会人の方は、気象庁の経験者採用試験が別の入口になります。

参考

執筆・編集

資格転職ノート編集部企画・執筆・更新

企画から執筆・更新まで一人で行っています。