歯科医師国家試験とは?合格率・必修と臨床実地の対策、免許取得後の勤務先の選び方

「歯科医師国家試験は、新卒と既卒でどれくらい合格率が違うのだろう」 「免許を取ったあと、歯科医院と病院歯科のどちらで働くかをどう決めればいいのか」

そう迷っていませんか?

結論を先に書くと、歯科医師国家試験は、歯科医師として診療するための唯一の入口です。歯科医業は歯科医師でなければ行えないため、「転職で有利かどうか」ではなく、歯科の臨床の仕事に就くための前提になる資格です。

ただし、合格はゴールではありません。第119回(2026年)の合格率は全体で61.9%、既卒者に限ると27.8%で、必修問題の8割と、総論・各論の相対基準をすべて満たす対策が欠かせません。合格後は1年以上の臨床研修を受け、そのあとの勤務先選びで給与や身につく技術が大きく変わります。

この記事では、厚生労働省の公表資料と実際の求人をもとに、試験の仕組みから免許取得後の勤務先の選び方まで解説します。

結論:歯科医師国家試験に合格すると何が変わる?

結論は「合格は歯科臨床の仕事に就くための必須条件。差がつくのは、研修後に選ぶ勤務先と経験」です。あなたの状況に合わせて、いま大事なことを確認してください。

あなたの状況 いま大事なこと 次の一手
歯学部6年生
(新卒で受験)
◎ 新卒の合格率は80.2%。必修と相対基準の両方で落とさない 令和9年版出題基準で弱い分野を洗い出す
既卒
(再受験)
△ 既卒の合格率は27.8%。前回と同じ勉強法では届きにくい 不合格の原因が必修・総論・各論のどこかを特定する
免許取得済み
(臨床研修中・修了)
○ 研修修了後は、歯科医院・病院歯科・大学など勤務先を選べる 身につけたい診療分野と給与体系で求人を比べる

歯科医師国家試験は、歯学部を卒業した人(卒業見込みを含む)などが受ける試験で、第120回からは共用試験の合格も受験資格に加わりました。詳しくは次の章で解説します。

歯科医師国家試験とは?1分でわかる基本情報

歯科医師国家試験は、歯科医師法にもとづいて厚生労働大臣が年1回行う国家試験です。試験の内容は「臨床上必要な歯科医学及び口腔衛生に関して、歯科医師として具有すべき知識及び技能」とされています。合格して歯科医籍に登録されると、歯科医師として歯科医業を行えます。

第120回(2027年)試験の概要

項目 内容
実施 厚生労働省
資格の種類 国家資格(業務独占。歯科医師でなければ歯科医業を行えない)
出願期間 2026年11月2日(月)〜11月30日(月)(郵送は書留・当日消印有効)
試験日 2027年1月30日(土)・31日(日)
試験地 北海道、宮城県、東京都、新潟県、愛知県、大阪府、広島県、福岡県
合格発表 2027年3月16日(火)14時(厚生労働省ホームページ)
受験手数料 18,900円(収入印紙)
出題数 360題(必修問題80題、一般問題180題〔総論100題・各論80題〕、臨床実地問題100題)
試験時間 1日2冊(各135分)×2日。1冊は必修・一般問題65問+臨床実地問題25問
出題基準 令和9年版歯科医師国家試験出題基準(第120回から適用)
合格率 61.9%(第119回・受験者2,837人)

出典:厚生労働省 歯科医師国家試験の施行について、歯科医師国家試験制度改善検討部会報告書(令和7年3月)、第119回歯科医師国家試験の合格発表について (2026年10月1日確認) ※出願前に必ず厚生労働省の最新の施行告示を確認してください。

受験資格は「歯学部卒業」と「共用試験合格」が基本

主な受験資格は次の通りです。

  • 大学の歯学の正規の課程を卒業した人(2027年3月9日までに卒業する見込みの人を含む)
  • 歯科医師国家試験予備試験に合格し、合格後1年以上の診療・口腔衛生の実地修練を経た人
  • 外国の歯科医学校を卒業した人などで、厚生労働大臣が同等以上の学力・技能があると認めた人

ここで押さえておきたいのが、第120回から、大学卒業による受験には、臨床実習の前に受ける共用試験への合格が必要になった点です。ただし、2026年4月1日より前に卒業した人は、この条件にかかわらず受験できます。既卒で再受験する人の多くは、従来どおり受験できる扱いです。

出典:厚生労働省 歯科医師国家試験の施行について

合格には3つの基準をすべて満たす必要がある

歯科医師国家試験は、合計点だけでは合否が決まりません。一般問題(必修問題を含む)を1問1点、臨床実地問題を1問3点として、次の3つの基準をすべて満たす必要があります。

回 領域A(総論) 領域B(各論) 必修問題
第117回(2024年) 60点以上/94点 254点以上/379点 64点以上/80点
第118回(2025年) 58点以上/97点 236点以上/363点 64点以上/80点
第119回(2026年) 67点以上/99点 235点以上/352点 62点以上/77点

必修問題は、歯科医師として最低限必要な知識を確かめる問題で、採点対象の80%以上という絶対基準です。総論・各論は、問題の難易度による合格率の上下を防ぐために相対基準で評価されます。満点の数字が回ごとに違うのは、採点から除外された問題があるためです。

第119回の合格率は61.9%、既卒は27.8%

回 受験者数 合格率(全体) 新卒者 既卒者
第117回(2024年) 3,117人 66.1% 81.5% 39.8%
第118回(2025年) 3,039人 70.3% 84.0% 44.9%
第119回(2026年) 2,837人 61.9% 80.2% 27.8%

※既卒者の合格率は、厚生労働省が公表した全体と新卒者の受験者数・合格者数の差から計算しています。

新卒者は5人に4人が合格する一方、既卒者は第119回で約4人に1人にとどまりました。一度不合格になると、翌年の合格はさらに難しくなるというのが、この数字から読み取れる傾向です。

出典:第119回・第118回・第117回歯科医師国家試験の合格発表について(厚生労働省)

歯科医師免許が求人で求められる理由

歯科医業は歯科医師にしかできない

歯科医師法第17条は「歯科医師でなければ、歯科医業をなしてはならない」と定めています。むし歯の治療、抜歯、義歯の作製のための処置など、歯科医師の求人にある仕事は、免許がなければ担当できません。このため歯科医師の求人では、免許は「歓迎」ではなく応募の前提条件として書かれます。

診療するには1年以上の臨床研修が必要

免許を取ってすぐに歯科医院へ転職できるわけではありません。歯科医師法第16条の2により、診療に従事しようとする歯科医師は、1年以上、大学附属病院か厚生労働大臣が指定した病院・診療所で臨床研修を受ける必要があります。研修を修了すると、申請によりその旨が歯科医籍に登録されます。

そのため、勤務歯科医師の求人では「臨床研修修了者」「臨床研修後、経験3年以上」のように、研修修了とその後の経験年数が応募条件として書かれていることが多くあります。

出典:歯科医師法(e-Gov法令検索)、歯科医師法第16条の2第1項に規定する臨床研修に関する省令の施行について(厚生労働省)

働く場所の多くは歯科診療所

厚生労働省の統計では、2024年12月末時点で医療施設に従事する歯科医師は100,266人です。その内訳は次の通りです。

勤務先 人数
診療所の開設者・法人の代表者 54,170人
診療所の勤務者 34,533人
医育機関附属の病院(大学病院など)の勤務者 8,289人
それ以外の病院の勤務者 3,250人

出典:令和6(2024)年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況(厚生労働省)表9

歯科医師の多くは歯科診療所で働いており、勤務医として働いたあとに開業する道もあります。診療所の勤務者は前回(2022年)より1,043人増えており、研修修了後の最初の勤務先は、歯科医院の勤務医が中心です。病院歯科や大学病院は人数が少ない分、口腔外科や全身疾患のある患者の診療など、診療所とは違う経験を積める場になります。

歯科医師免許だけでは条件が決まらないケース

免許は前提条件なので、持っているだけで給与や勤務先が決まるわけではありません。差がつきやすい場面を3つ紹介します。

(1)臨床研修を修了していない場合

研修中は、研修施設のプログラムに沿って診療を学ぶ期間です。一般の歯科医院の勤務医として働くのは、研修を修了してからです。研修中の人は、修了時期と、研修で経験した処置を整理しておくと、応募の準備が早く進みます。

(2)給与が経験年数や歩合で決まる場合

歯科医院の求人には、1年目は固定給、2年目以降は固定給と歩合制を選べる形があります(後の章の表にある診療所2件の求人も、この形です)。歩合制は、保険診療・自費診療の売上に応じて給与が変わる仕組みです。求人票の最高額だけを見て応募すると、1年目の実際の給与とのずれが大きくなります。1年目にいくら固定で支払われるか、歩合に切り替わる時期と条件はどうかを確認しましょう。

(3)病院歯科・口腔外科で経験を求められる場合

病院の歯科・口腔外科の求人では、「臨床研修後、経験3年以上」が基本条件になっている例があります。研修を終えたばかりの人は、新卒・経験の浅い人を相談に応じる求人を選ぶか、まず診療所や大学病院で経験を積む方法があります。

とはいえ、これは「免許だけでは働けない」という話ではありません。研修修了後の数年でどんな経験を積むかで、選べる勤務先が広がるということです。次の章で、状況別の考え方を見ていきます。

【状況別】歯科医師国家試験と免許をどう活かす?

歯学部6年生は、合格と研修先の準備を同時に進める

新卒の合格率は80.2%ですが、5人に1人は不合格です。卒業試験、研修先の準備、国家試験の勉強が重なる時期なので、秋までに出題基準の全範囲を一通り終え、冬は必修と臨床実地の演習に時間を回す計画が現実的です。

臨床研修を受けられるのは、大学附属病院と、厚生労働大臣が指定した病院・診療所です。研修先を選ぶときは、研修後にどんな分野へ進みたいかも考えておきましょう。

既卒で再受験する人は、落ちた基準から立て直す

既卒者の合格率は第119回で27.8%でした。不合格の原因が、必修の80%に届かなかったのか、総論・各論の相対基準に届かなかったのかで、やるべきことは変わります。

  • 必修で落ちた場合
    広い範囲の基本事項を、迷わず判断できる状態にする。法規・検査値・初期救急など、覚え違いが点に直結する分野を重点的に見直す
  • 総論・各論で落ちた場合
    1問3点の臨床実地問題で、症例文から決め手の所見を拾う練習を増やす

前回と同じ教材を同じ順番で繰り返すより、どの基準で何点足りなかったかから逆算するほうが、限られた1年を有効に使えます。

免許取得後は、研修修了後に身につけたい分野で勤務先を選ぶ

研修を修了したあとは、一般歯科、訪問歯科、口腔外科、矯正、インプラントなど、どの分野の経験を積むかで勤務先が変わります。歯科医院では外来の一般歯科診療を担当制で受け持つ求人が多く、病院歯科では口腔外科の手術や訪問診療まで業務に含む求人があります。専門医を目指す場合は、日本歯科専門医機構が公表している研修施設で働けるかも判断材料になります。

勤務先によって、1年目の給与の決まり方、指導してくれる先輩歯科医師の有無、院内研修の内容が大きく違います。求人票の給与だけでなく、入職後にどの処置を任されるようになるかまで確認したいところです。

歯科医院の指導体制や歩合の実態は、求人票だけでは見分けにくいものです。歯科医師の求人を専門に扱う転職エージェントなら、研修修了後の1年目にどこまで指導が受けられるか、歩合への切り替え条件はどうかを、応募前に確認できます。

歯科医師が活かせる仕事と年収の目安

仕事 主な内容 応募条件の例 給与の例(求人記載)
歯科診療所の勤務医(研修修了直後) 一般歯科の外来診療(担当制) 卒後研修修了者 月給40万円(1年間固定制、賞与は半年経過後)※神奈川県
歯科診療所の勤務医(若手) 歯科診療全般(担当制) 若手歯科医師の募集(1年目の研修期間あり) 研修期間6か月は月給35万円、その後1年目は固定給45万円(固定残業代を含む)※東京都
病院歯科(一般歯科・口腔外科・訪問) 外来診療、口腔外科疾患(全身麻酔手術を含む)、訪問歯科診療 歯科医師 月給50万〜70万円(固定残業代なし)※福岡県
病院の歯科・口腔外科(外来・訪問) 歯科外来と訪問先での歯科医師業務全般 臨床研修後、経験3年以上が基本(新卒・3年未満も相談可) 月給55万円〜(経験を考慮。3年未満は相談の上決定)※滋賀県

出典:医療法人社団角理会 アルカディア歯科・矯正歯科 歯科医師募集要項、医療法人ITS 歯科医師求人情報、新生会病院 歯科医師求人(ジョブメドレー)、琵琶湖大橋病院 歯科・口腔外科 歯科医師求人(ジョブメドレー)(2026年10月1日確認) ※給与は勤務地・経験・歩合の有無で大きく変わります。応募前に最新の求人票で確認してください。

表の診療所2件は、どちらも2年目以降に固定給と歩合制を選べる形で、経験を積むほど給与の幅が広がる設計です。病院歯科の求人は月給が高めに書かれている一方で、口腔外科や訪問診療など、担当する業務の範囲が広いのが特徴です。

あわせて取得すると強い資格

歯科専門医(日本歯科専門医機構認定)

日本歯科専門医機構は、口腔外科、歯周病、小児歯科、歯科麻酔、歯科放射線、補綴歯科、矯正歯科、歯科保存の専門医を認定しています。研修施設で決められた期間の研修を受けて取得するもので、病院歯科や大学病院で口腔外科などの専門分野に進む人には、勤務先を選ぶ段階から目標にしておきたい資格です。

出典:日本歯科専門医機構 専門医・研修施設一覧

介護支援専門員(ケアマネジャー)

介護支援専門員実務研修受講試験は、歯科医師などの法定資格にもとづく業務に通算5年以上・900日以上従事した人が受けられます。訪問歯科診療で介護保険のサービスや多職種との連携に関わる歯科医師には、ケアプランの考え方を理解する助けになります。

出典:福岡県 介護支援専門員実務研修受講試験

歯科医師国家試験に合格するための勉強法

出題の仕組みを知ってから計画を立てる

歯科医師国家試験は、範囲の広さに加えて、採点の仕組みにも特徴があります。勉強を始める前に、次の3点を押さえておきましょう。

  • 必修問題は80題・80%以上の絶対基準
    他の受験者の出来に関係なく、採点対象の8割に届かなければ不合格になる。出題形式はAタイプ(5肢から1つ)とX2タイプ(5肢から2つ)
  • 臨床実地問題は1問3点
    100題で一般問題180題を上回る配点になる。症例文と別冊の画像から診断・検査・処置を判断する
  • 出題基準は第120回から令和9年版
    ブループリントでは、必修の基本的事項が約22%、歯科医学総論が約28%、歯科医学各論が約50%。情報倫理・データ保護と、病院歯科等の役割に関する内容が充実された

また、第119回から、正解の数を指定せずにすべての正解を選ぶXXタイプが廃止されました。現在は、A・X2・X3・X4タイプ、6つ以上の選択肢から1つを選ぶLAタイプ、計算問題、順序問題が出題されます。

出典:令和9年版歯科医師国家試験出題基準について(厚生労働省)、歯科医師国家試験制度改善検討部会報告書

過去問は厚生労働省の公開問題で解く

厚生労働省は、試験後に問題と別冊(画像)、正答を公開しています。第119回の問題も公開されているので、本番と同じ1冊90問・135分の時間配分で解いてみると、自分のペースが分かります。1問あたりの目安は、必修・一般問題が約65秒、臨床実地問題が約2分40秒です。

出典:第119回歯科医師国家試験の問題および正答について(厚生労働省)

必修は「迷う論点」をなくし、臨床実地は所見から決める練習をする

直前期は、新しい知識を増やすより、取れる問題を確実に取る仕上げに時間を使います。

  • 必修
    12の大項目から幅広く問われる。すぐ判断できる論点と、迷う・覚え違えている論点を分け、後ろの2つを試験前につぶす。X2タイプは、正解の1つが分かっても2つ目を決め切れないと得点にならないため、5肢それぞれの正誤を説明できるまで確認する
  • 臨床実地
    疾患名を覚えるだけでなく、「この所見があるから、この検査・処置を選ぶ」という判断の流れを練習する。選ばなかった4肢がなぜ違うのかまで確認する

目的に合わせて教材を選ぶ

直前ノートでは、令和9年版出題基準に合わせた第120回向けの問題集を用意しています。どの教材も、noteのページで問題サンプルを確認できます。

  • 必修を短時間で総ざらいしたい
    必修 ○×300問。必修の基本的事項12項目を、一問一論点の○×で確認する
  • 必修のAタイプ・X2タイプを本番形式で練習したい
    必修 A・X2形式80問。Aタイプ60問・X2タイプ20問で、5肢から1つ・2つを選び切る練習をする
  • 臨床実地の症例問題で判断の流れを鍛えたい
    臨床実地 5肢択一100問。歯科医学各論Ⅰ〜Ⅴの症例100問で、所見から診断・処置を決める練習をする(画像は使わず、所見を症例文に記載)

歯科医師免許を活かして勤務先を選ぶ進め方

研修修了後に働きたい分野から求人を探す

求人検索では「歯科医師」だけでなく、「研修修了」「訪問歯科」「口腔外科」「病院歯科」など、進みたい分野の言葉を組み合わせて探してみましょう。歯科医院の求人では、院内研修の内容、担当制かどうか、2年目以降の給与体系まで書かれていることがあります。

職務経歴書で研修と診療の経験を具体的に書く

「歯科医師免許取得、臨床研修修了」と書くだけでは、どこまで任せられるかが伝わりません。「研修で根管治療、抜歯、義歯の作製を担当した」「訪問歯科診療に同行した」など、経験した処置と場面を具体的に書きましょう。経験年数がある人は、自費診療や口腔外科の手術など、得意な分野も添えます。

転職エージェントを味方につける

ここまでのステップを1人で進めるのは、診療を続けながらだとかなり大変です。そして、歯科医師の勤務先選びは、転職エージェントを使う価値が大きい分野です。

理由はシンプルで、歯科医院の指導体制や歩合の実態は求人票に書かれにくく、応募者から直接は聞きにくいからです。

転職エージェントを使うメリットは?

求人探しから応募、医院とのやり取りまで、相談できることは主に5つあります。対応範囲はサービスによって異なります。

給与や歩合の条件を相談できる

「1年目の固定給はいくらか」「歩合に切り替える時期を相談できるか」は、面接の場では切り出しにくいものです。エージェントは医院との間に入り、給与や休日などの条件を確認・交渉してくれます。

希望に合う求人を紹介してもらえる

「訪問歯科を経験したい」「18時までに終わる医院がいい」「分院長を目指したい」。希望を伝えると、条件に合う求人を選んで紹介してくれます。一般には公開されていない非公開求人を紹介してもらえることもあります。

入職前に職場の実情を確認できる

先輩歯科医師が何人いて、どこまで指導してもらえるのか。1日に何人の患者を担当するのか。院内研修や外部セミナーの費用補助はあるのか。入職してから「聞いていた話と違った」とならないよう、応募前に確認できます。

書類や面接の対策をしてもらえる

研修や勤務で経験した処置をどう書けば評価されるか、見学や面接で何を質問すればいいかを、歯科業界を知る担当者がアドバイスしてくれます。

見学・面接の日程調整を任せられる

歯科医院の転職では、面接の前に医院見学をすることがあります。見学や面接の日程調整を代わりにしてくれるので、診療を続けながらでも複数の医院を比べられます。

なお、デンタルワーカーは、登録者から登録料や紹介料などの費用を受け取らないと公式サイトで明記しています。利用条件は、登録前に各サービスの公式サイトで確認してください。

こんな人は、まず相談だけでもしてみてください

  • 臨床研修の修了が近いが、どの医院を選べばいいか分からない
  • 今の医院では指導が少なく、症例の幅が広がらない
  • 歩合の条件が自分に合っているか判断できない
  • 訪問歯科や口腔外科など、別の分野に移りたい
  • 転職するかはまだ決めていないが、自分の経験でどんな求人があるか知りたい

1つでも当てはまるなら、エージェントに相談してみましょう。あなたの経験年数と得意な処置なら、どんな給与体系の求人があるのかを聞いてみるだけでも、勤務先を選ぶ基準がはっきりします。

どの転職エージェントが自分に合う?

転職エージェント タイプ 特徴 向いている人
ファーストナビ歯科医師(公式サイト・新しいタブで開きます) 特化型(歯科医師) 歯科医師専任のエージェントが全国の求人を紹介。分院長・管理職などの非公開求人も扱う 研修修了後の勤務医、分院長を目指す人
デンタルワーカー(公式サイト・新しいタブで開きます) 特化型(歯科業界) 歯科医師・歯科衛生士・歯科助手の求人を扱い、見学・面接の日程調整から面接同行、条件交渉まで支援 時短・曜日限定など、働き方の条件を相談したい人

迷ったら、2社に登録して紹介される求人を比べるのがおすすめです。同じ地域でも、紹介される医院や給与体系の違いから、自分に合う勤務先の条件が見えてきます。

よくある質問

歯科医師国家試験の合格率はどれくらいですか?

第119回(2026年)は全体で61.9%、新卒者80.2%、既卒者27.8%でした。新卒と既卒で大きな差があり、既卒者は不合格になった基準から勉強を立て直す必要があります。

必修問題は何点取れば合格ですか?

採点対象の80%以上が必要です。第119回は77点満点で62点以上でした。総論・各論の基準を満たしていても、必修が80%に届かなければ不合格になります。

共用試験に合格していないと受験できませんか?

第120回から、大学卒業による受験には共用試験の合格が必要になりました。ただし、2026年4月1日より前に卒業した人は、この条件にかかわらず受験できます。

国家試験に合格したら、すぐに歯科医院で働けますか?

診療に従事するには、合格後に1年以上の臨床研修を受ける必要があります。一般の歯科医院の勤務医として働くのは、研修を修了してからです。

独学で合格できますか?

厚生労働省が過去の問題と正答を公開しているため、出題基準と過去問をもとに自分で計画を立てることはできます。直前期の総仕上げには直前ノートもご活用ください。

まとめ:あなたの次の一手

歯科医師国家試験は、歯科医師として診療するための前提となる国家試験です。必修の絶対基準と、総論・各論の相対基準をすべて満たす必要があり、既卒になると合格率は大きく下がります。合格後は1年以上の臨床研修を経て、どの分野の経験を積むかで勤務先と給与の決まり方が変わります。

あなたの状況に合わせて、次の一手を選んでください。

参考

執筆・編集

資格転職ノート編集部企画・執筆・更新

企画から執筆・更新まで一人で行っています。