観光士は転職に有利?求人での評価と活かせる人・活かせない人

「観光士を取れば、観光の仕事に転職するときに有利になるのかな」
「観光プランナーや旅行業務取扱管理者と何が違うのか、よくわからない」

そう迷っていませんか?

結論を先に書くと、観光士は、観光協会・DMO(観光地域づくりのかじ取り役になる法人)・自治体・旅行会社などで観光商品づくりに関わる人が、企画の進め方を体系的に学んだことを示せる資格です。一方で、国が認定する資格ではなく、今回調べた求人の本文にも「観光士」という名前は見つかりませんでした。そのため、資格だけで採用が決まるのではなく、企画や運営の経験と一緒に見せて意味が出る資格です。

この記事では、資格を認定している一般社団法人日本観光文化協会(運営窓口は日本観光士会)の公表情報と、実在の求人をもとに、観光士が転職でどう働くのか、観光プランナーや旅行業務取扱管理者とどう違うのかを解説します。

結論:観光士は転職に有利?

結論は「経験と組み合わせると説明の材料になる、資格単体では弱い」です。あなたがどこに当てはまるか、まず確認してください。

あなたの状況 転職での有利さ 次の一手
観光・旅行・宿泊・自治体などで商品企画や運営の経験あり
+
観光士あり
○ 経験を企画の手順で説明する材料になる 作った商品や事業と結びつけて経歴書に書く
観光・旅行・宿泊・自治体などで商品企画や運営の経験あり
+
観光士なし
○ 応募は経験で通る。資格は説明を補う位置づけ 取るなら、観光プランナーとの併願か、観光プランナーを先に取る
未経験
+
観光士あり
(または取得予定)
△ 学んだ意欲は示せるが、求人が見るのは実務経験 未経験歓迎の運営スタッフ求人から入る

観光士は、受験できる人が協会の定める対象者に限られる資格でもあります。観光プランナーとの関係は次の章で整理します。

観光士とは?1分でわかる基本情報

観光士は、一般社団法人日本観光文化協会が認定する民間資格です。協会は「日本観光士会」の名前で、観光プランナー・観光士・観光コーディネーターの3つの資格を認定しています。観光士の公式説明では、地域の特徴ある観光資源の発掘と場おこしから、地域の観光メニューの商品づくり・販売・販促の戦略、実行計画の立案、実施までを行う人材とされています。

協会は2026年1月の発表で、観光関連の資格認定者が全国に約2,000名いると公表しています。観光士だけの人数は公表されていません。

国の資格ではありません:旅行業務取扱管理者との違い

「観光」「旅行」の名前がつく資格には国家資格もあるため、最初に違いを整理します。

比べる点 観光士 旅行業務取扱管理者
認定・試験を行う団体 一般社団法人日本観光文化協会(民間団体) 総合・国内は旅行業協会、地域限定は観光庁。国家試験
位置づけ 協会が独自に認定する民間資格 旅行業法で、旅行業者の営業所ごとに選任が必要とされる
役割 観光メニューの企画、販売戦略、事業計画を学んだ証 旅行の取引条件の説明や契約書面の交付などを管理・監督する

旅行会社の営業所で必要になるのは旅行業務取扱管理者で、観光士はその代わりにはなりません。反対に、旅行業務取扱管理者に商品企画の手順を学んだ証明の役目はありません。役割が別なので、旅行会社に転職するなら、観光士より先に旅行業務取扱管理者を確認するのが順序です。

観光プランナーとの違い:同じ協会の入門資格と、その上の資格

観光プランナーも同じ日本観光文化協会の資格です。観光士は、その次の段階にあたります。

比べる点 観光プランナー 観光士
学ぶ内容 地域資源の活用の意義、ブランド戦略、マーケティングやプレゼンの基礎 観光メニューの開発・立案、事業の収支計画、特産品の販売戦略、補助・助成金の活用
試験 選択式80問・70分 記述式と選択式・4科目・70分(問数は公表なし)
受験料(税込) 8,800円 14,300円
受験できる人 観光プランナーの受験案内に条件の記載なし 観光プランナー資格取得者ほか、協会が定める対象者

2つを同じ日に受ける「併願」もできます。受験料は23,100円で、8,800円と14,300円の合計と同じです。観光プランナーが不合格でも観光士が合格していれば、観光士として登録されます。反対に観光プランナーだけ合格した場合、観光士は次の試験で再受験になります。

試験の概要

項目 内容
主催 一般社団法人日本観光文化協会(日本観光士会)
資格の種類 協会認定の民間資格(国家資格ではない)
試験の開催 毎年6月と11月の年2回
試験日 2026年11月8日(日)/2027年6月13日(日)
申込期限 2026年11月8日の回は2026年10月22日(木)(テキストが必要な方の期限。日程表の締切日も同日)/2027年6月13日の回はテキストが必要な方が2027年5月27日(木)、不要な方が6月3日(木)
受験方法 オンライン受験のみ。パソコン・タブレット・スマートフォンから受験
試験時間・形式 70分。記述式と選択式
出題科目 観光地域コーディネート/商品・サービス開発/経営・マーケティング/観光特産(4科目)
合格基準 満点の60%以上
受験料 14,300円(税込)。観光プランナーとの併願は23,100円
合否の通知 合否のみ。試験日の翌月末までにメール
登録 合格後に登録が必要。有効期間は1年、更新料は13,200円(税込)
合格率・受験者数 公式サイトに掲載なし

出典:日本観光士会 一斉試験の日程、観光士 受験要領(2027年上期)、観光士 よくあるご質問、資格の登録と更新、PRESSNOW 2026年9月28日付 (2026年10月3日確認) ※受験前に必ず協会の最新の受験案内を確認してください。

受験できる人は協会が定める対象者

観光士の受験対象者は、次のとおり案内されています。

  • 日本観光士会会員(観光プランナー資格取得者)
  • 観光特産士マイスター資格取得者
  • そのほか、協会が定める対象者

観光プランナーを持っていない人は、観光プランナーと同じ日に受ける併願で申し込むか、観光プランナーを先に取ってから次の回で観光士を受けます。

登録と更新に年13,200円かかる

合格しただけでは正規の認定にならず、協会への登録が必要です。登録の有効期間は1年で、更新料は13,200円(税込)です。観光プランナー、観光士、観光コーディネーターのどれも同じ額で、上位の資格に進んでも二重にはかからないと案内されています。2023年12月までに取得した人は、従来どおり3年ごとの更新です。

観光プランナーの案内には、合格後の初回登録料12,100円と年間登録料13,200円で、合計25,300円(税込)と書かれています。受験料とは別にかかる費用なので、取得するかどうかを決める時は、受験料だけでなく登録と更新も含めて考えてください。

転職で観光士が評価される場面

求人を調べたところ、観光士の名前は見つからなかった

リクルートエージェントで「観光士」「観光プランナー」を検索し、表示された求人121件のページ本文を開いて、「観光士」「観光プランナー」の語を探しました。該当は0件でした(2026年10月3日。件数は市場全体ではなく、検索で表示された範囲です)。資格手当の対象として観光士を挙げた求人も確認できませんでした。

観光士の名前が出てこない代わりに、観光の企画・運営の求人が求めていたのは、次のような実務の経験です。

  • 福岡の観光体験の企画職(エクスペリサス):必須はプロジェクトのメイン担当として管理・実行した経験。旅行会社での企画・手配の経験か、観光事業の活性化や企業との連携の経験のどちらかも必須。「尚可」に挙がっていた資格は旅行業務取扱管理者でした。
  • DMOのマーケティング中核人材(那智勝浦観光機構):必須は、マーケティングや事業企画などの実務経験とマネジメント経験。観光業界やDMOでの勤務経験は必須ではないと明記されていました。
  • 観光地域づくりのコンサル(地域人財基盤):必須は、観光協会またはDMOでの企画と実行の経験、データ分析の経験、地域に常駐または半常駐できること。
  • 観光協会・DMOの運営スタッフ(信州いいやま観光局):必須は普通自動車免許と基本的なPCスキルだけ。DMO・観光協会・旅行業の経験は歓迎で、未経験者歓迎と書かれていました。

資格名ではなく、企画やプロジェクトの経験で選考される職種が中心です。観光士は、その経験を「どういう手順で進めたか」まで説明する材料として使う資格だと考えるのが現実的です。

観光士で学ぶ手順が、求人の仕事と重なる

観光士の公式説明には、観光メニューの開発・立案、地域資源と「観光の5資源体系」の整理、観光メニューの造成と販売戦略、価格設定と品質管理、プロモーション、行政の補助・助成金の活用、事業の収支計画とプロジェクト管理が挙がっています。

求人の仕事内容と並べると、重なる部分があります。

  • 信州いいやま観光局の仕事には、着地型旅行商品(現地集合・現地解散型の旅行商品)の造成とプロモーション、行政受託事業や国の補助事業のサポートが入っています。観光メニューの造成、販売戦略、補助金の活用と同じ領域です。
  • 那智勝浦観光機構の仕事には、観光統計や来訪者調査の分析、誘客施策の企画、事業ごとのKPI(目標数値)の設定と効果検証が入っています。収支計画や進捗管理の考え方が使える場面です。

求人が資格を求めているわけではありません。観光士で学んだ手順を、こうした仕事の場面に当てはめて話せるか、が評価の分かれ目になります。

協会が想定する受験者は、自治体・観光協会・DMOの職員など

協会は2026年9月の発表で、観光士の対象として次の人を挙げています。

  • 自治体職員、観光協会職員、DMO職員
  • 地域おこし協力隊、地域活性化コンサルタント、地域アドバイザー
  • 旅行・流通・フードビジネスなど観光系の仕事に就きたい人
  • 地域おこしや特産品、郷土料理のプロを目指す人

これは協会が想定する受験者像で、これらの職種で観光士が採用条件になっているという意味ではありません。

観光士が転職で有利にならないケース

(1)資格名で書類選考や手当を期待する場合

今回開いた求人に観光士の名前はなく、資格手当の対象とする記載も確認できませんでした。登録と更新に年13,200円かかる資格なので、手当で費用を回収する前提は置けません。

(2)旅行会社の営業所で必要な資格として取る場合

旅行会社の営業所に必要なのは、国家資格の旅行業務取扱管理者です。観光士を取っても、営業所に必要な資格を満たしたことにはなりません。旅行会社の中で商品企画を担当する職種に移るなら、観光士より先に旅行業務取扱管理者を確認してください。

(3)経験なしで企画職や管理職の求人を狙う場合

地域づくりのコンサルの求人は、観光協会またはDMOでの企画と実行の経験を必須にしていました。観光士に合格していても、この条件を満たしたことにはなりません。未経験の人は、必須条件が運転免許とPCスキルだけの運営スタッフ求人のように、入口の広い求人から経験を積む方が近道です。

とはいえ、これは「取っても意味がない」という話ではありません。経験とセットで見せれば、企画の進め方を説明できる人として話が通りやすくなる資格です。次の章で、タイプ別の活かし方を見ていきます。

【タイプ別】あなたの場合、観光士は武器になる?

観光・旅行・宿泊で企画や運営をしている人は、経験を手順で説明できる

旅行会社でツアーを企画した人、宿泊施設で体験プランを作った人、観光協会で催しを運営した人は、すでに観光メニューづくりの実務を持っています。観光士で学ぶ内容は、その実務を整理する枠組みになります。

評価されやすいのは、次のように説明できる場合です。

  • 地域の資源を洗い出して、どれを商品にするか選んだ
  • 想定する客層と価格を決めて、販売先に提案した
  • 予算とスケジュールを組んで、実施後に結果を振り返った

旅行会社の企画職は、求人票の言葉と実際の仕事が違うことがあります。ツアーを企画する職種でも、手配が中心の求人と、商品の設計から任される求人があるからです。旅行業界に専門のエージェントなら、仕事の中身まで聞いてから応募できます。

自治体・観光協会・地域おこし協力隊の人は、現場の取り組みを商品として整理できる

地域で観光に関わる人は、イベントや案内所の運営、特産品の情報発信など、さまざまな仕事を横断して担当しています。一つひとつは大きな成果に見えなくても、観光士の枠組みで並べ直すと、資源の発掘から販売までのどこを担当していたかが見えやすくなります。

地域人財基盤のコンサル求人のように、観光協会やDMOでの企画と実行の経験を必須にする求人があります。こうした求人に応募する時は、観光士の名前より、取り組みの内容を書くことが先です。

異業種・未経験の人は、資格より先に未経験歓迎の運営スタッフ求人を見る

観光の仕事に移りたい未経験の人にとって、観光士は観光の知識を学び始めた証拠にはなります。ただし、採用で見られるのは実務経験です。

信州いいやま観光局の運営スタッフのように、必須条件が普通自動車免許と基本的なPCスキルで、未経験者歓迎と書かれた求人があります。まずこうした求人に応募し、観光施設の運営や旅行商品の造成を経験してから、観光士で学んだ手順を使って経歴を整理する順序の方が、採用に結びつきます。

観光士を活かせる仕事と年収の目安

仕事(求人の例) 主な内容 資格の効き方 給与(求人記載)
観光協会・DMOの運営スタッフ(信州いいやま観光局) 観光施設の運営、着地型旅行商品の造成、広域観光の推進 ○ 商品造成の手順の裏づけ。求人に資格の記載なし 月給20万200円〜(大卒の入社時基準月給)。賞与年2回(1.1〜2.2か月分)
観光協会の事務局スタッフ(Playable、大阪府松原市) 観光振興の企画、案内、広報、会員対応 ○ 企画の説明に使える。求人に資格の記載なし 月給22万〜40万円(想定年収330万〜560万円、みなし残業10時間分を含む)
DMOのマーケティング中核人材(那智勝浦観光機構) 観光統計の分析、誘客施策の企画、KPIの管理 △ 必須は企画・マーケティングの実務経験 月給30万〜45万円、賞与年2回(合計3か月)。年収例は450万円〜675万円
観光地域づくりのコンサル(地域人財基盤) 自治体や事業者への課題整理、集客のマーケティング △ 必須は観光協会・DMOでの企画と実行の経験 月給35万〜55万円(想定年収420万〜660万円、固定残業代月20時間分を含む)
観光体験の企画(エクスペリサス、福岡) 富裕層向け観光体験の企画開発、プロモーション運用 △ 必須は旅行会社の企画経験などのいずれか。尚可は旅行業務取扱管理者 年俸450万〜600万円(固定残業代を含む)

出典:信州いいやま観光局(やまとごころキャリア)、観光協会の事務局スタッフ(求人ボックス)、那智勝浦観光機構(求人ボックス)、地域人財基盤(やまとごころキャリア)、エクスペリサス(リクルートエージェント) (2026年10月3日確認。給与は求人1件の記載で、会社・地域・経験で変わります。観光士の保有者の年収ではありません)

あわせて取得すると強い資格

観光プランナー

同じ協会の資格で、観光士の前の段階です。観光士の受験対象に入っているため、持っていない人は先に取るか、観光士と併願します。観光メニューづくりの基礎を学べるので、観光士の内容につながります。

観光特産士検定

協会が実施する検定です。観光士の出題科目の1つが「観光特産」で、観光特産士の2級・3級・4級の公式テキストに準じると案内されています。全国の食や伝統工芸、地場産業を覚える科目なので、観光特産士検定の勉強は、観光士の準備を兼ねます。

旅行業務取扱管理者

旅行会社の営業所に必要な国家資格です。観光士が商品企画の手順を学ぶ資格なのに対し、旅行業務取扱管理者は旅行契約の管理・監督を行う資格で、役割が補完し合います。福岡の観光体験の企画職でも、「尚可」の資格として挙がっていました。総合・国内・地域限定の3種類があり、取り扱う旅行の範囲で必要な試験が変わります。

観光コーディネーター

観光士の上の段階にあたる、同じ協会の資格です。観光士の登録者は、観光コーディネーターの研修と一斉試験を受験できると案内されています。

観光士に最短で合格するには

公式テキストを軸に、4科目を分けて対策する

観光士の試験は、公式テキスト『観光地域コーディネートのためのコトづくり、モノづくり、場おこし学』(3,300円・税込)の内容と、それを理解したうえでの応用力を問う形です。インターネットや大手書店でも購入できます。試験の1科目「観光特産」は、観光特産士の公式テキスト(4級1,572円、3級の公式ガイド1,900円、2級2,200円・いずれも税込)に準じます。観光士の案内ページで確認できた練習用の教材は、公式テキストと『観光士事例問題』(1,650円・税込)です。事例問題は単品では売られず、研修か試験と同時に申し込みます。

独学でつまずきやすい点は次の3つです。

  • 観光特産の範囲が広い
    全国の食、工芸品、土産物、地場産業が対象です。ほかの3科目と同じ時間配分で勉強すると足りなくなります
  • 記述式がある
    選択肢を選ぶ問題のほかに、日本語を入力する問題があります。キーワードを自分の言葉で書く練習が必要です
  • 70分で名前の入力から送信まで済ませる
    試験時間は入力と送信を含みます。70分を過ぎた送信が正しく処理される保証はないと案内されています

対策は、公式テキストを通読して4科目の配分を決め、観光特産は地図を見ながら地域ごとに覚えます。事例問題で観光メニューの組み立てを自分の言葉で書き、最後に時間を計って入力から送信まで通して練習します。

独学のほかに、通信講座と研修がある

公式サイトでは、学び方が3つ案内されています。

方法 費用(税込) 内容
試験のみ(独学) 受験料14,300円+テキスト 毎年6月・11月の一斉試験を受ける。もっとも安い
通信講座 20,900円(試験代は別) 録画DVD、公式テキスト1冊、事例問題。自宅で何度も見返せる
研修 25,300円(受講料と小試験の受験料。テキストは別) 動画配信の研修を受け、その後の小試験に合格すると取得できる。全国の一斉試験は免除

研修は、確認した時点で掲載されていた日程が2027年4月4日(日)の回でした(最小催行人数は4名)。研修で資格を取る場合も、受講対象は観光プランナーまたは観光特産士マイスターの資格を持つ人などと案内されています。

申し込みと試験当日に気をつけること

  • 支払いは銀行振込のみで、クレジットカードは使えません
  • 受験料は返金されません。試験の7日前までに連絡すると、1回だけ日程を変更できます
  • 試験中にテキストを見ることは禁止されています
  • 計算問題がある場合に備え、電卓を用意します。スマートフォンの電卓は使えません
  • 協会からのメールが届かないことがあるため、受信設定をして、Gmail以外のアドレスの方が確実と案内されています

観光士を活かして転職を成功させる進め方

観光の企画・運営の求人を探す

求人検索では、「観光士」ではなく、仕事の名前で探してください。今回の調査では、「観光士」で検索しても資格名の載った求人は出てきませんでした。代わりに、次のような言葉を使います。

  • DMO、観光協会、観光まちづくり
  • 着地型観光、商品造成、ツアー企画
  • 観光 企画、インバウンド 企画

自治体・観光協会・DMOの求人は、インバウンド専門の求人サイト「やまとごころキャリア」で、業種を絞って探せます。旅行会社や宿泊施設の求人は、旅行業界に専門のエージェントや総合型のエージェントでも探せます。

職務経歴書で観光士と経験をつなげる

「観光士 取得」と書くだけでは、何ができる人なのかは伝わりません。資格欄に「観光士(日本観光士会認定)」と正式名で書いたうえで、職務経歴書には、観光メニューをどの手順で形にしたかを書きます。

たとえば、次のような書き方です。

  • 地域の特産品を使った体験プランを、想定する客層と価格まで設計して商品にし、旅行会社に提案して募集を始めた
  • 観光協会の催しで、予算とスケジュールを組んで運営し、終了後に来場者の声から次回の改善点を整理した

観光士の登録は1年ごとの更新なので、履歴書に書く前に、登録が有効かを確認しておきましょう。

転職エージェントを味方につける

ここまでのステップを1人で進めるのは、仕事をしながらだと大変です。観光士を持っている人ほど、転職エージェントを使う価値があります。

理由は、観光の企画職は求人票だけでは仕事の中身がわかりにくく、観光士の名前が応募条件に載らないため、経験の見せ方を自分で組み立てる必要があるからです。

転職エージェントを使うメリットは?

求人探しから応募、企業とのやり取りまで、相談できることは主に5つあります。対応範囲はサービスによって異なります。

年収や働き方の条件を相談できる

観光の仕事は、同じ「企画」の名前でも、月給20万円台から想定年収660万円まで幅があります。経験を伝えたうえで、希望の年収や休日を相談できます。内定後の年収交渉や入社日の調整をしてくれるサービスもあります。

希望に合う求人を紹介してもらえる

「ツアーを企画する側に回りたい」「地域に関わる仕事がしたい」と希望を伝えると、条件に合う求人を選んで紹介してもらえます。一般の検索では見つかりにくい非公開求人を紹介してもらえることもあります。

入社前に職場の実情を確認できる

企画の仕事を任せてもらえるのか、手配や窓口の業務が中心なのか、1人あたりの担当量はどれくらいか。求人票だけではわからない会社の内部情報を、応募前に聞けます。

書類や面接の対策をしてもらえる

観光士と経験をどう結びつけて書けばよいか、面接で観光メニューの企画をどう説明すればよいかを、業界を知る担当者から助言してもらえます。

面接の日程調整を任せられる

応募先との日程調整や連絡を代わりに進めてもらえるサービスがあります。今の仕事を続けながらでも、転職活動を進めやすくなります。

さらに、これらは求職者が無料で使えます。エージェントは採用が決まったときに企業から報酬を受け取る仕組みなので、求職者が利用料を払うことはありません。

こんな人は、まず相談だけでもしてみてください

  • 観光の企画の経験はあるが、今の職場ではその経験が評価されていない
  • 旅行会社の企画職に移りたいが、手配中心の仕事になりそうで不安
  • 観光協会やDMOの求人はどこを見ればよいかわからない
  • 観光士を取るか迷っていて、取った後の使い道を知りたい
  • 転職するかはまだ決めていないが、自分の経験でどんな求人があるか知りたい

1つでも当てはまるなら、相談してみましょう。あなたの経験なら、どんな職種と給与の求人があるのかを聞くだけでも価値があります。

どの転職エージェントが自分に合う?

転職エージェント タイプ 特徴 向いている人
レジャリスト(公式サイト・新しいタブで開きます) 特化型(旅行会社・観光) 旅行会社の求人に専門特化。キャリアアドバイザーは全員旅行業界出身と公式が説明している 旅行会社の企画・手配の仕事に移りたい人
リクルートエージェント(公式サイト・新しいタブで開きます) 総合型 求人数が多く、非公開求人もある。書類添削や面接対策、年収交渉まで対応 観光・地域づくり・旅行以外も含めて比べたい人

迷ったら、特化型と総合型を1社ずつ、2社に登録するのがおすすめです。紹介される求人を比べることで、自分の経験がどの職種で評価されるのかが、より正確にわかります。

よくある質問

観光士は意味ない資格ですか?

資格名で採用や手当が決まる資格ではありません。今回開いた求人にも、観光士の名前はありませんでした。ただ、観光メニューの企画から販売、収支計画までの手順を学んだ証として、経験を説明する材料にはなります。経験とセットで見せることが前提です。

観光プランナーを持っていなくても受験できますか?

観光士の受験対象は、観光プランナー資格取得者などと案内されています。持っていない場合は、観光プランナーと観光士の併願(同じ日に両方を受験、受験料は合計23,100円)があります。併願で観光プランナーが不合格でも、観光士が合格なら観光士として登録されます。

旅行業務取扱管理者の代わりになりますか?

なりません。旅行業務取扱管理者は、旅行会社の営業所ごとに選任が必要な国家資格です。観光士は協会が認定する民間資格で、役割が別です。

合格率はどれくらいですか?

協会の公式サイトに、観光士の合格率や受験者数の掲載はありません。合格基準は満点の60%以上です。

独学で合格できますか?

試験のみで受ける独学が、もっとも安い方法です。公式テキストと観光特産士の公式テキストが中心で、不安があれば通信講座(20,900円)や研修(25,300円)もあります。

資格の更新は必要ですか?

必要です。有効期間は1年で、更新料は13,200円(税込)です。上位の資格に進んでも二重にはかかりません。

まとめ:あなたの次の一手

観光士は、観光・旅行・宿泊・自治体などで観光メニューづくりに関わる人が、企画の進め方を学んだことを示せる資格です。一方で、国家資格ではなく、求人の応募条件や手当に名前が出ることも確認できなかったため、資格単体で採用が決まるわけではありません。

企画や運営の経験がある人は、経歴書に観光メニューを組み立てた手順を書いて応募先を広げてください。未経験の人は、必須条件の少ない運営スタッフ求人から経験を積む順序が現実的です。

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参考

執筆・編集

資格転職ノート編集部企画・執筆・更新

企画から執筆・更新まで一人で行っています。