DX基礎能力試験は転職に有利?求人での評価と活かせる人・活かせない人

「DX基礎能力試験を取れば、転職で有利になるのかな」 「DXオフィサーやDX推進アドバイザーという名前の試験もあるけれど、何が違うのだろう」

そう迷っていませんか?

結論を先に書くと、DX基礎能力試験は、営業・事務・企画など、ITエンジニアではない仕事をしてきた人が、社内のDX推進や業務改善の担当を目指すときに「DXの基礎を体系的に理解している」と示せる試験です。応募先の仕事の進め方を理解していることの裏づけになり、現職でDXの担当に手を挙げるときの根拠にもなります。

一方で、資格名を応募条件に書く求人は多くなく、認定を取っただけで採用や年収が決まる試験ではありません。求人が見ているのは、業務改善やITツールに関わった経験のほうです。

この記事では、主催する日本能率協会マネジメントセンターの公式情報と、実際の求人の募集条件をもとに、DX基礎能力試験が転職でどう扱われるのかを解説します。

結論:DX基礎能力試験は転職に有利?

結論は「DX推進や業務改善の経験と組み合わせると意味がある、認定単体では弱い」です。あなたがどこに当てはまるか、まず確認してください。

あなたの状況 転職での有利さ 次の一手
業務改善やデジタル化に関わった経験あり
+
認定あり
○ 経験の裏づけとして、DX推進担当の応募で評価されやすい 職務経歴書で経験と認定をつなげて書く
業務改善やデジタル化に関わった経験あり
+
認定なし
○ 取れば、経験を基礎知識で裏づけられる 申込中の回、または次の回に向けて準備する
未経験
+
認定あり
(または取得予定)
△ 意欲と基礎知識の証明にはなるが、決め手ではない 認定に加えて、小さな業務改善の実績を作る

受験の条件は設けられていないので、経験がなくても目指せます。

DX基礎能力試験とは?1分でわかる基本情報

DX基礎能力試験は、株式会社日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)が実施する民間の試験です。国家資格ではありません。経済産業省と情報処理推進機構(IPA)が公表している学習の目安「DXリテラシー標準」に準拠し、全てのビジネスパーソンが身につけるべきDXの知識を測る試験として案内されています。

試験の概要

項目 内容
主催 株式会社日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)
資格の種類 民間の試験(国家資格ではない)
受験要件 なし(どなたでも受験可能)
試験の回数 年3回。第7回は2026年11月9日〜16日、第8回は2027年2月8日〜15日、第9回は2027年5月10日〜17日(期間内にオンラインで受験)
申込受付 第7回は2026年7月1日〜10月16日、第8回は2026年11月4日〜2027年1月15日、第9回は2027年3月1日〜4月16日
受験料 5,500円(税込)。返金・次回への振替はできない
出題形式 四肢択一式。120問(予定)・60分
受け方 オンライン(IBT)。自分のパソコンで受験
配点と認定 600点満点。450点以上で「DX推進人材認定」、360点以上450点未満で「DX入門人材認定」
結果 試験終了後すぐに画面で得点と合否を表示。後日、個人レポートをダウンロード。合格者にオープンバッジを発行
合格率 公式ページに記載なし(公表されていない)
有効期限・更新 公式ページに記載なし

出典:JMAM DX基礎能力試験(個人受験)、JMAM DX基礎能力試験(法人向け) (2026年10月4日確認) ※受験前に必ずJMAMの最新の案内を確認してください。

認定は2段階。どちらも「合格」として扱われる

公式の説明では、2つの認定は次のように位置づけられています。

  • DX入門人材認定
    全ビジネスパーソンが身につけておくべき水準。DXに関する方針や取り組みを正しく理解できる知識がある
  • DX推進人材認定
    DXを推進する人材が身につけておくべき水準。主体的にDX推進に取り組み、新しい取り組みを具体的な活動として実行できる知識がある

満点の600点に対して、入門は6割(360点)、推進は7割5分(450点)が目安です。転職でDX推進の仕事を目指すなら、狙うのは推進人材認定です。

出題範囲は「4分類20項目」

出題範囲は、DXリテラシー標準にそろえた4つの分類です。公式の出題範囲PDFには、各項目に3段階のレベルが設けられ、各項目からバランスよく出題されると書かれています。

分類 主な項目
Why(なぜDXが必要か) 社会の変化、顧客価値の変化、競争環境の変化
What(データと技術) データを読む・説明する、データを扱う、データによって判断する、AI、クラウド、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク
How(どう使うか) データ・デジタル技術の活用事例、ツール活用、セキュリティ、モラル、コンプライアンス
マインド・スタンス(考え方) デザイン思考・アジャイルな働き方、新たな価値を生み出す基礎としての姿勢、生成AIを使うときの姿勢

出典:JMAM 出題範囲・学習シラバス(PDF)、IPA デジタルスキル標準 (2026年10月4日確認)

DXオフィサー・DX推進アドバイザーとは別の試験

「DX」と付く試験には、全日本情報学習振興協会が実施するDX推進アドバイザー認定試験とDXオフィサー認定試験もあります。主催団体が違い、試験の作りも違います。

項目 DX基礎能力試験 DX推進アドバイザー認定試験 DXオフィサー認定試験
主催 日本能率協会マネジメントセンター(JMAM) 全日本情報学習振興協会 全日本情報学習振興協会
公式の位置づけ 全ビジネスパーソンのDXリテラシーを測る。入門・推進の2段階 協会のDX検定の中級。DXを推進する企業や担当者と議論し、助言できる人材をめざす 協会のDX検定の上級。CDXO・CDOなどDXを率いる立場や、それを支える人材をめざす
出題の軸 4分類20項目(Why・What・How・マインド・スタンス) 3課題(DXの現状、DXの技術、DXの展開) 3課題(DXの現状、DXの技術、DXの展開)
問題数と時間 120問(予定)・60分 100問・10:00〜11:45の枠 100問・10:00〜12:15の枠
受験料 5,500円(税込) 一般11,000円・学割8,800円 一般13,200円・学割10,560円
合格基準 600点中450点で推進人材、360点で入門人材 70%以上の得点(難易度により調整する場合あり) 70%以上の得点(難易度により調整する場合あり)
受け方 オンライン(IBT)のみ 公開会場・CBT・オンラインIBT 公開会場・CBT・オンラインIBT

出典:JMAM DX基礎能力試験、全日本情報学習振興協会 DX推進アドバイザー認定試験、同 DXオフィサー認定試験 (2026年10月4日確認。協会の受験料は各試験の一般・学割の表示、受け方による追加費用は別)

大きな違いは、試験が見ている中身です。

  • DX基礎能力試験
    データの読み方、ツールの使い方、セキュリティ、生成AI、デザイン思考など、仕事で使うDXの基礎を広く問う。自分のパソコンで60分
  • DX推進アドバイザー・DXオフィサー
    DXの現状、技術、DXを進める人材や国の制度・政策までを、知識として深く問う。会場やCBTで受けることもでき、問題数は100問

DXの考え方と実務の基礎を短時間で示したいなら基礎能力試験、技術と制度まで体系的に学びたいなら協会の2試験、という分け方です。

転職でDX基礎能力試験が評価される理由

求人の歓迎資格に、資格名が書かれる例がある

求人ボックスで「DX基礎能力試験」を検索し、上位に表示された求人7件を開いたところ、資格名を書いていたのは1件でした。

その1件が、東京都品川区の印刷会社の「ソリューション営業」です。クラウドソリューションの提案型営業で、必須はソリューション営業か提案型営業の実務経験3年以上。歓迎条件に、ITパスポート、DX基礎能力試験、各種ベンダー資格、簿記が並んでいます。初年度の年収は400万〜550万円と書かれています。

出典:求人ボックス 株式会社千代田グラビヤ ソリューション営業(2026年10月4日確認)

必須ではなく歓迎です。DXに関する提案をする仕事で、「ITの基礎知識がある」と示す材料の1つとして挙げられている、という位置づけです。

DX推進の求人は、資格名より「業務改善の経験や関心」を見ている

DX推進や業務改善の担当を募集する求人を開くと、求められている中身は次のようなものでした。

  • 常石商事(社内DX推進・業務改善担当)
    必須は、人と話すことが好き・AIやデジタルツールに関心がある・素直に学び行動できること。歓迎は、ExcelVBA・kintone・ChatGPTなどの活用経験(独学でも可)、業務改善や社内調整の経験(アルバイトやインターンを含む)、基本情報技術者などのIT系資格
  • 東伸運輸(物流現場のDX推進担当)
    未経験OK。必須は、IT・DXの専門教育を受けているか、IT業界の実務や他業界でのDX推進・業務改善の経験があること、ExcelやTeamsを使えるPCスキル。入社後はまず倉庫の作業を覚えてから、現場のデジタル化を進める
  • エーティーエス(DX推進担当の主任級)
    必須は、IT関連プロジェクトの推進経験5年以上

どの求人も、求めているのは「現場の困りごとを聞いて、ツールで解決した経験」や、それに近い関心と学ぶ姿勢です。DX基礎能力試験の認定は、この経験の代わりにはなりません。経験がある人には基礎知識の裏づけになり、経験が少ない人には学んだ事実と意欲を示す材料になります。

出典:求人ボックス 常石商事、同 東伸運輸、同 エーティーエス(2026年10月4日確認)

企業が社員のDX理解度を測る物差しとして使っている

JMAMは企業向けにも団体受験を用意しています。法人には、受験者の成績一覧と、会社全体のサマリーレポートが提供されます。公式は、優秀な合格者をDXリーダー候補にするなど、人材の選抜に使えると案内しています。1名から申し込めます。

会社が研修の一環で受けさせる使い方があり、社内で手を挙げたい人にとっては、「基礎は押さえています」と言える根拠になります。

出典:JMAM DX基礎能力試験(法人向け)(2026年10月4日確認)

なお、この試験を資格手当の対象にしている求人や企業の制度は、今回調べた範囲では確認できませんでした。手当を目的に取る試験ではありません。

DX基礎能力試験が転職で有利にならないケース

ここまで読むと使いやすい試験に見えますが、有利にならないケースも先にお伝えします。

(1)資格だけでIT・DXの専門職に応募する場合

エンジニアやDXコンサルタントなど、専門職の求人は経験を問います。DX推進担当の主任級を募集する求人では、IT関連プロジェクトの推進経験5年以上が必須でした。基礎能力試験は「全ビジネスパーソン向けの基礎」を測る試験なので、これだけで専門職の経験の代わりにはなりません。

(2)国家試験の資格で採点・応募資格が決まる募集の場合

公的な採用では、民間の試験が評価の対象外のことがあります。たとえば、ある県が予告したDX人材向けの採用枠(行政職)では、資格による加点の対象はITパスポート試験(10点)から情報処理技術者試験(最大30点)まででした。DX基礎能力試験は対象に入っていません。

出典:滋賀県 行政(DX)の採用試験(2026年10月4日確認)

こうした募集を考えているなら、加点資格として明記された国家試験を優先しましょう。

(3)履歴書に認定名をどう書くか決めていない場合

DX基礎能力試験は民間の試験です。履歴書や職務経歴書には、「DX基礎能力試験 DX推進人材認定」と正式名称で書き、国家資格のように書かないことが大切です。

試験後に個人レポートで、得点と分野別の得点率が確認できます。「認定名+得点」まで書けば、合格率が公表されていなくても、基礎知識のレベルが具体的に伝わります。

とはいえ、これは「取っても意味がない」という話ではありません。経験とセットで見せれば、DXの基礎を押さえている人だと伝えられる試験だということです。次の章で、タイプ別の活かし方を見ていきます。

【タイプ別】あなたの場合、DX基礎能力試験は武器になる?

事務・営業・企画の経験者は、DX担当に手を挙げる根拠になる

もっとも活かしやすいのがこのタイプです。常石商事の求人にある仕事の流れは、現場の担当者に困りごとをヒアリングし、課題を洗い出し、kintoneやExcelVBA、生成AIなどのツールで解決して、使い方を現場に定着させる、というものでした。

この流れで試験の出題範囲とつながるのは、次のような場面です。

  • 売上や問い合わせのデータを読み、説明する(データを読む・説明する)
  • どのツールが課題に合うかを選ぶ(ツール活用)
  • 顧客情報や社外とのやり取りの扱いを決める(セキュリティ、モラル、コンプライアンス)

今の会社でDXの担当に手を挙げたい人にとっては、「出題範囲の4分類を学んで、推進人材認定を取りました」と言えることが、提案の説得力になります。社内にDXの担当がいなくても、まず自分の部署の紙の作業を1つ減らした実績を作ると、応募書類に書ける話になります。

IT・DXの実務経験者は、認定より実績の見せ方が大切

すでにDX推進やITの実務を5年以上している人は、認定より、職務経歴書に書く実績のほうが評価を左右します。

取るなら割り切って考えましょう。受験料は5,500円で、60分、自宅で受けられます。非IT部門の人と一緒にDXを進める立場の人にとっては、基礎の抜けを確認する手軽な機会になります。技術と制度を深めたいなら、後の章の協会の試験が候補です。

未経験・異業種から目指すなら、認定と小さな実績を組み合わせる

常石商事の求人は、未経験からのDX推進担当を募集していました。歓迎されているのは、独学でも構わないツールの活用経験と、アルバイトやインターンを含む業務改善の経験です。

この募集に応募するなら、認定を1つ取るだけでなく、次のように見せると伝わります。

  • 推進人材認定(または入門人材認定)と得点
  • 今の仕事でExcelの集計を自動化した、紙の申請書を電子化したなど、小さな改善の事例
  • 応募先で使われているツール(kintoneなど)を触ってみた経験

資格で学んだ知識を、応募先のどの業務に活かしたいかまで話せると、経験が少なくても意欲が具体的に伝わります。

DX基礎能力試験を活かせる仕事と年収の目安

仕事 主な内容 資格の効き方 求人記載の給与
社内DX推進・業務改善担当(未経験可) 各部署のヒアリング、ツールの選定と定着支援 ○ 基礎知識と意欲の裏づけ 月給25万〜27万円(常石商事)
物流現場のDX推進担当(未経験OK) 倉庫作業を覚えたうえで現場のデジタル化を進める ○ 基礎知識と学ぶ姿勢の裏づけ 月給24万3,000円〜、想定年収350万円〜(東伸運輸)
ソリューション営業(経験者歓迎) 顧客の業務改善・DXの提案営業 ○ 歓迎資格に資格名あり 月給24万3,000円〜、初年度年収400万〜550万円(千代田グラビヤ)
DX推進担当の主任級・マネージャー 社内DXの企画・推進、チームのリード △ 経験5年以上が前提 年収500万〜800万円、月給28万〜37万円(エーティーエス)

出典:上の各求人。求人ボックスの掲載内容(2026年10月4日確認。エーティーエスの求人は掲載元の最終更新日が2026年7月31日)。 年収や月給は、職務・勤務地・経験・残業代の扱いで変わります。資格保有者の平均ではありません。

未経験から入れるDX推進の求人は、月給24万〜27万円台からの例が見られました。同じDX推進でも、主任級以上は経験5年以上が前提で、年収の幅も大きく変わります。年収を動かすのは認定そのものより、経験を積んで役割が上がることです。

あわせて取得すると強い資格

ITパスポート試験

IPAが実施する国家試験で、職業人が備えておくべきITの共通的な基礎知識を測ります。CBT方式で随時実施され、受験回を待たずに受けられます。千代田グラビヤの求人では、DX基礎能力試験と並んで歓迎資格に挙がっていました。DX基礎能力試験が「DXの考え方・データ・ツールの使い方」に寄っているのに対して、ITパスポートは、IT全般と企業活動、法規の知識まで含みます。国家試験なので、先ほどの県の採用枠のように、公的な採用で加点の対象になる例があります。

出典:IPA ITパスポート試験(2026年10月4日確認)

基本情報技術者試験

常石商事の求人の歓迎資格に挙がり、先ほどの県の採用枠でも20点の加点対象でした。ITの仕組みを技術側から理解したい人が、基礎能力試験のあとに取ると、ITの担当者と話が通じやすくなります。

DX推進アドバイザー認定試験

基礎能力試験で「DXの基礎と考え方」をつかんだあと、DXの現状、技術、DXを進める人材や制度・政策まで知識として深めたいときの候補です。出題の軸が違う(協会の試験は3課題)ため、基礎能力試験とは別に対策が必要です。

DXオフィサー認定試験

DXを率いる立場や、それを支える立場をめざす人向けの上級の試験です。DXを管理する立場に進みたいと決めてから選ぶ試験です。

DX基礎能力試験に合格するには

公式の出題範囲PDFで、自分の弱い分類を先に知る

JMAMは出題範囲と学習シラバスをPDFで公開しています。4分類(Why・What・How・マインド・スタンス)を見て、日頃の仕事で触れている項目と、触れていない項目を分けるところから始めましょう。

学習の目安になるDXリテラシー標準は、IPAの公式ページで無料で読めます。出題範囲の根拠になっているので、用語の意味が曖昧なときの確認先になります。

広く浅い試験だから、つまずく点は3つ

  • 分野が広い
    データ、AI、クラウド、ネットワーク、セキュリティ、デザイン思考、アジャイル、生成AIまで横断して出る。全部を同じ深さで勉強すると時間が足りなくなる
  • 60分で120問
    1問に使える時間は平均30秒。迷う問題で止まらず、先に進む練習が必要
  • 自分の仕事から遠い分類も必ず出る
    公式は各項目からバランスよく出題するとしている。得意な分類だけ仕上げても、苦手な分類で点を落とす

公式の通信教育で学ぶか、独学で進めるか

JMAMは、試験範囲を網羅した通信教育「DX基礎能力試験対策コース」を案内しています。一般受講料は23,100円(標準受講期間4か月)で、テキスト2冊と重要用語集、動画6本、Web練習問題、添削レポート3回が付きます。受験とセットになったコース(一般受講料27,500円)もあります。

出典:JMAM 通信教育 DX基礎能力試験対策コース、同(試験付)(2026年10月4日確認)

受験の条件にコースの受講は含まれていません。DXやITにあまり触れてこなかった人はコースで一通り学ぶ方法があり、すでにDXに関わっている人は、出題範囲PDFで弱い分類を洗い出して補う進め方もあります。公式コラムにはサンプル問題をもとにした例題も載っています。

試験は年3回で、期間内ならいつでも受験できます。申込の時期に関係なく、学習は先に始められます。

DX基礎能力試験を活かして転職を成功させる進め方

DX推進・業務改善の求人を探す

資格名だけで求人を探すと、ほとんど見つかりません。「DX推進」「業務改善」「社内DX」「デジタル化」「kintone」「社内SE」などの言葉でも探してみましょう。

募集の見出しが「DX推進担当」でなくても、仕事内容に「現場の課題をヒアリングしてツールで解決する」と書かれていれば、あなたの経験と認定が活きる求人です。

職務経歴書で認定と経験をつなげる

「DX推進人材認定 取得」と書くだけでは伝わりません。認定名と得点を書いたうえで、「部署の紙の申請書を電子化し、月に○時間の入力作業をなくした」「ExcelVBAで集計を自動化した」など、学んだ知識を使った場面を具体的に書きましょう。

転職エージェントを味方につける

ここまでのステップを1人で進めるのは、仕事をしながらだとかなり大変です。そして何より、DX推進の仕事を目指す人ほど、転職エージェントを使う価値があります。

理由はシンプルで、DX推進や業務改善の募集は、求人の名前がさまざまで、仕事の中身が求人票だけでは見分けにくいからです。

転職エージェントを使うメリットは?

求人探しから応募、企業とのやり取りまで、相談できることは主に5つあります。対応範囲はサービスによって異なります。

年収や入社後の条件を相談できる

未経験からのDX推進担当は、月給24万〜27万円台の例が見られました。今の年収との差を、応募前に整理しておきたいところです。年収の交渉や、入社後の役割の確認は、自分からは切り出しにくいもの。エージェントは企業との間に入って、交渉をサポートします。

希望に合う求人を紹介してもらえる

「社内のDXを進める仕事がしたい」「今の業界の経験を活かしたい」と伝えるだけで、条件に合う求人を紹介してもらえます。一般には公開されていない非公開求人を紹介してもらえることもあり、求人の名前が「DX推進」ではなく「社内SE」「業務改善」で出ている募集にも出会えます。

入社前に職場の実情を確認できる

DX推進担当が専任なのか兼務なのか、何人のチームなのか、使うツールは何か、入社後に任される範囲はどこまでか。求人票に書かれにくいことを、応募前に担当者を通じて確認できます。

書類や面接の対策をしてもらえる

認定と経験を職務経歴書にどう書けば伝わるか、面接で業務改善の経験をどう話せばいいかを、アドバイザーが一緒に整理してくれます。

面接の日程調整を任せられる

面接の日程調整や企業とのやり取りを任せられるので、今の仕事を続けながらでも転職活動を進めやすくなります。

さらに、これらはすべて無料です。エージェントは企業から支払われる紹介手数料で運営されているため、求職者がお金を払うことはありません。

こんな人は、まず相談だけでもしてみてください

  • 業務改善やITツールの導入に関わってきたが、今の会社ではその経験が評価されていない
  • DX推進の仕事に移りたいが、自分の経験で応募できる求人がわからない
  • 今の年収を保ったまま、DXの仕事に移れるか知りたい
  • 転職するかはまだ決めていないが、自分の市場価値を知りたい

1つでも当てはまるなら、エージェントに相談してみましょう。あなたの経験と認定ならどんなDX推進の求人があるのか質問し、答えてもらうだけでも価値があります。

非IT職からIT寄りの仕事に移りたい人は、IT業界専任のアドバイザーに相談すると、経験のどこがDXの仕事につながるかを整理しやすくなります。

どの転職エージェントが自分に合う?

転職エージェント タイプ 特徴 向いている人
マイナビ転職ITエージェント(公式サイト・新しいタブで開きます) 特化型(IT・Web) IT業界専任のアドバイザーが対応。社内SEやITコンサルタントなど、エンジニア以外のIT職種の求人も扱い、未経験・異業種の相談もできる 非IT職からIT・DX寄りの仕事に移りたい人
リクルートエージェント(公式サイト・新しいタブで開きます) 総合型 公開求人・非公開求人が多く、業界や職種をまたいで比較できる。書類・面接対策、年収交渉、日程調整まで支援 事業会社の社内DX・業務改善担当まで、幅広く比べたい人

出典:マイナビ転職ITエージェント、リクルートエージェント サービス紹介(2026年10月4日確認)

迷ったら、IT特化型と総合型を1社ずつ、2社に登録するのがおすすめです。紹介される求人を比べることで、自分の経験がどんな仕事に評価されるのかがより正確にわかります。

よくある質問

DX基礎能力試験は意味ない資格ですか?

資格名を応募条件にする求人は多くなく、国家資格のような独占的な力もありません。ただ、DX推進や業務改善の経験がある人の裏づけや、現職でDXの担当に手を挙げるときの根拠としては役立ちます。経験とセットで見せることで意味のある試験です。

DXオフィサーやDX推進アドバイザーとは何が違いますか?

主催団体と試験の作りが違います。DX基礎能力試験は日本能率協会マネジメントセンターの60分・120問で、仕事で使うDXの基礎を広く問います。DX推進アドバイザーとDXオフィサーは全日本情報学習振興協会の100問で、DXの現状・技術・展開を問います。比較表は基本情報の章にあります。

受験に年齢や学歴などの条件はありますか?

公式は「受験に必要な条件や資格はありません。どなたでもご受験いただけます」と案内しています。申込から受験までオンラインで進みます。

資格手当はいくらくらいですか?

この試験を資格手当の対象にしている求人や企業の制度は、今回調べた範囲では確認できませんでした。手当を目的にするより、DX推進の仕事に応募するときの材料として考えてください。

独学で合格できますか?

受験にコースの受講は必要ありません。出題範囲は公式のPDFで公開されています。独学で足りるかは今の知識量で変わるので、まず出題範囲を見て、自分の弱い分類を確認するところから始めましょう。

合格率や、認定の有効期限・更新はありますか?

確認できた公式ページには、合格率も、認定の有効期限や更新の記載もありませんでした。履歴書には、取得した回と得点を添えると伝わります。

まとめ:あなたの次の一手

DX基礎能力試験は、営業・事務・企画など非ITの経験をもつ人が、DX推進や業務改善の仕事を目指すときに、DXの基礎を押さえていると示せる試験です。一方で、国家資格ではなく、資格名を求める求人も多くないため、認定だけで採用が決まるわけではありません。

あなたの状況に合わせて、次の一手を選んでください。

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参考

執筆・編集

資格転職ノート編集部企画・執筆・更新

企画から執筆・更新まで一人で行っています。